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2006/10/31

『黄昏の岸 暁の天』 小野不由美

黄昏の岸 暁の天―十二国記 Book 黄昏の岸 暁の天―十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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泰王登極わずか半年にして、戴国に起こる惨劇。

反乱鎮圧に向かった地で行方知れずとなった驍宗、その後を追うように泰麒までもが姿を消す。

隻腕の将軍が最期に頼ったその人とは…慶国新女王・陽子。

泰麒にあの木漏れ日のような微笑をカムバック!!

はぁはぁ、ぜぃぜぃ。なんかもぅ、お姉さんは切ないです。『風の海 迷宮の岸』で悩み苦しんで、ようやく唯一無二の王を選びきった泰麒。そんな泰麒の幸せが半年足らずで終焉を迎えようとは。

驍宗が反乱鎮圧に向かった先で行方不明に…そんな悲報に幼い胸を痛める泰麒に忍び寄る魔の手。驍宗ならびに泰麒に手をかけ、王座の簒奪を企む者が。そんな悪意から己の身を守るために、泰麒はこれまで起こすことのできなかった蝕を起こす。鳴蝕-麒麟の悲鳴が起こす最小の蝕を。

王も麒麟も居ない国の政治が軌道に乗るはずも無く、簒奪者の手によって荒廃の一途を辿る戴。そんな戴を見ることが、戴のために何もできない自分が、なにもかもが歯がゆくて、最愛の友と共に決死の覚悟で慶国・金波宮まで辿り着いた戴国将軍…それが李斎。李斎の望みはただ一つ、かつての戴を取り戻すこと。

その望みを叶えるため、李斎は陽子にひとつの罪を唆す。軍を他国に侵入させる-覿面の罪を。覿面の罪は国氏(国の号)すらをも変えさせるほどの大罪。もちろん、王も麒麟の命も…無い。胎果であり、王様業の経験も浅い陽子はその故事を知らず…って、そこは長寿なことだけが誇り・雁国主従がいつものように仲睦まじく、唐突に起こしになられて陽子を止めるのですが。

王がすべきことは、まず自国を着実に導くこと。王の登極間もない慶国に他国を救う余裕はなく、陽子が悩んだ末に出した結論とは…十二国が団結し蝕によってあちらの世界に流れ着いた泰麒を捜索すること。麒麟であれば最小の蝕を起こすことができ、麒麟の気配を感じることもできる。まさにナイスアイディアなのですが、こちらの世界では十二国が共同でなにかをするという習慣そのものがありません。そこは胎果出身の陽子の柔軟な思考が物を云います。「所詮は他国のこと、なるようになれ、というわけだ?」という超ドS発言で延王を挑発し、なんとか重い腰を上げさせることにも成功します。

あちらの世界では泰麒がどのような生活を送っていたのか。そのあたりは『魔性の子』に詳しいのですが、それは本作とはまた別の話。『魔性の子』は読むのが本当に辛いんですよね。いつかきちんとレビューしたいと思ってます。

さて、物語の骨子は以上のような感じです。ここからは本作初登場の各国主従について書きましょうかね。

まずはナルシスト主従・範国。いやぁ、範国主従は最高ですね。自分の気に入った召し物が揃わないと着替えなんてしてやらないっ!と駄々をこねる氾王(注意:男)。そして、氾王に嬌娘(ひめ)と可愛がられ、温室育ち我侭放題の氾麟。雁国主従なんて山猿小猿呼ばわりですからね。最強です。

そして漣国。今回廉王は畑仕事が忙しくて参加できなかったのですが(笑)、最愛の廉麟を今回の大事業に遣わしてくれました。廉国主従はあんたら中学生かっ!ってなくらいピュアラバーなのですが、そんな廉麟に延王の魔の手が。尚隆、あんた廉麟くどいたね?くどいてるね?そんな尚隆も廉麟ののろけにやられて一発ノックアウトです。「私たちは、王がお側にいなければ生きていられないのですもの」「王のものなんだもの…」こうまで云われて引き下がれなかったら尚隆、男じゃないです。

そんな各国主従の協力もあって、ようやく泰麒を発見。泰麒を迎えに行く大役を買って出たのは…傷心の尚隆。「泰麒、と言って分かるか」と強き光をもって手を差し伸べる尚隆。もう二度と戻ることはないと誓ったかの地に、因果によって戻ってきてしまった尚隆。彼は弔いに代えて軽い目礼を…

やっぱり、キメることろはバキッとキメますね、尚隆。

そして、麒麟としての力と長い月日を失いながらも戻ってきた泰麒。泰麒は李斎と共に戴国へと戻ることを決意する。なにもできない麒麟であっても、戴国国民に希望の光を与えることができるなら…と。泰麒の生活はこれまでの充分苦しいものでありましたが、ここからが泰麒の正念場。これからもっと苦しい道が彼の前には敷かれているのでしょう。早く驍宗に出逢えると良いね、泰麒。

最期に、私が『黄昏の岸 暁の天』で最も好きなシーンを紹介しましょうか。それは421頁、世の中すべてが憎いのではないかと思わせる浩瀚の長台詞。あまりの長さに引用するのは避けますが(というか、したくない)きっと浩瀚はこれを息継ぎ無しに云ってのけるのでしょう。あれだけ捲し立てられて「何か間違っておりますか」と聞かれたからって「間違ってるよ、あんた」と云えるほどの度胸は、陽子にもなかった模様です、はい。ただ、この長台詞で一気に私の心を鷲掴みした浩瀚はやっぱり間違ってなかったのだと思います。

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2006/10/30

『図南の翼』 小野不由美

図南の翼 十二国記 講談社文庫 Book 図南の翼 十二国記 講談社文庫

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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先王の死から27年。

徐々に荒廃してゆく恭国を救うため、蓬山を目指した珠晶は弱冠12歳。

少女を駆り立てるその想いとは?そして最後に供麒が跪いた相手とは?

十二国記シリーズ第5作目『図南の翼』は、恭国が舞台。恭国といえば『風の万里 黎明の空』で供麒を引っ叩いた(笑)幼い女王が統治する国です。十二国広しといえども、麒麟を素手でぶっとばす王の居る国はこの国くらいでしょう。慶国も将来そうならないとは云い切れませんけれども…。

『図南の翼』主人公である珠晶は若干12歳。先王の死から27年の時が経ち、王の居る時代を知らない子どもです。珠晶は豪商の娘として生まれ、なに不自由無く暮らしてきた、そしてこれからも苦労することなく暮らしてゆけるであろう少女。そんな少女が蓬山を決意する。幼い胸に芽生えたその想いには、どんな真相が潜んでいるのか。

まず、『図南の翼』を語る上で欠かせないのが蓬山へ昇山するということの意味。『風の海 迷宮の岸』で驍宗様や李斎が昇山してきますが、彼らは剛の者。せっかく蓬山まで来たんだから、騶虞でも捕まえて帰っか!という強者だったため、昇山の辛さや厳しさがどうにも伝わってこなかったのですが、この『図南の翼』では蓬山に昇るということがどれだけ過酷なことなのか、死を覚悟して挑まなくてはならない道だということを知らされます。蓬山(黄海)には道は無い…たしかに歩くための平らな地面はあるけれども、そこには休むための宿や街が存在しない。そんな道なき道を進む珠晶たちに立ち塞がるのは…妖魔。

そんな過酷な黄海であっても、その黄海を知り尽くし、昇山する王候補たちを導くことを生業とする者が居ます。それが剛氏。彼らは黄海を行く上でどこが危険なのかを知り、依頼主をその危険から守る。仕事の無い時期には蓬山までの道を歩き、道なき道であっても決して消えてしまうことのないように手を入れる。しかし、剛氏は決して自分の依頼主以外は助けようとしません。なぜ剛氏は皆を助ける知識を持っているのに、それを伝え、一緒に危険を回避しようという心積もりがないのか。その理由を仕事があがったりになるから…としか思えない珠晶はやはりまだ幼いのでしょう。

そして剛氏と同じく黄海で生きる一族・朱氏。剛氏と異なるのは、朱氏は黄海で騎獣として扱うことのできる妖魔を狩ることを生業としています。人身売買で売られた子どもや、親を失った子どもが朱氏となる。その由来は朱い旅券を持ち、もう二度と自分の生まれた土地には戻らない戻れない決意をすることから、朱氏と呼ばれます。国を持たない一族は一族同士で結束するしかない。そんな孤独を抱えた朱氏と珠晶が出逢った場面からこの『図南の翼』は始まります。珠晶が蓬山までの護衛として雇ったのが朱氏・頑丘。この頑丘が良いんです。無口で必要なことしか…むしろ必要なことすらも語らない頑丘。そんな頑丘に頼るしかない珠晶、それが不本意で堪らない珠晶。このふたりの関係がラストにどうなるのか?それが『図南の翼』の見所のひとつ。どんなに生意気でも、苛々させられても、なぜか眼の離せないオーラを放つ珠晶は一体何者なのか?

そして、頑丘と共に珠晶の蓬山への道程を手助けする謎の男・利広。

利広好きです♪

巨大ねずみに三官吏に利広に…あんたはどれだけ浮気性なの?というお言葉が矢のように突き刺さっておりますが、気にしない気にしない。ちなみに今回の再読で最も私の中で株の上がったキャラは浩瀚(主に『黄昏の岸 暁の天』で活躍?)だったりします…って増えてんじゃんか!?

って、利広の話です。利広は幼い珠晶の昇山を止めるでもなく、むしろノリノリ。しかも、蓬山まで珠晶が辿り着けば、彼女が王になって登極するだろうという確信を持っている。そして、珠晶が王になった暁には自分と出逢ったことに意味が発生するという意味深なお言葉。貴方、何者ですか?実際のところ、大物だろうなぁとは思っておりましたが、あそこまで大物だとは思っていなかったのですよ。そうだよねぇ、12歳の女王じゃ、朝廷が荒れるに決まっているものねぇ。そこに利広がバキッと…登場できるのかは疑問ですが、彼の後ろにあるものはとにかくでかいですからねぇ。と、私も意味深な言葉を吐いてみる。とにかく、あの飄々としていながらも腹黒いめちゃくちゃ黒い彼に、私はノックアウトでございます。

そして、犬狼真君の登場。この犬狼真君も謎な人物なのですが、別れの場面で明かされる彼の名前を聞くだけで、ばぁっと世界が広がります。うわぁ、小野不由美主上そこまでやってくれますか!という感じ。彼はまだ黄海で彼の国が彼の望む姿になるのを待ち望んでいるのですね。本当に嬉しく思う。ただ、昔よりも性格悪くなりましたか、真君?アニメ版では『風の海 迷宮の岸』に登場したように記憶しているのですが、アニメ版の青みを帯びた黒髪が素敵でした。

真君と別れた後、珠晶に待ち受けているのは…麒麟との邂逅。あんなに自信たっぷりに「王になる!」と宣言していた珠晶も「どうして、麒麟が来るのよ…!?」と困惑気味。「私は奏の生まれだからね」これは利広。「俺は柳の生まれだ。ちなみに駮はおそらく黄海の生まれだと思うぞ」これは頑丘。それでも尚、戸惑う珠晶に「天神、麒麟まで巻き込んでおいて、いまさら何を言う」「-行け」と声をかけ、背中を押す頑丘。この暖かい三人の関係に、ぐっときてしまいます。みんな珠晶が好きなんだなぁって。そして、十二国記屈指の名台詞がこちら!

「-だったら、あたしが生まれたときに、どうして来ないの、大馬鹿者っ!」

ファーストコンタクトから平手打ちだもん、やっぱり恭国主従は素敵ですね☆でも、主上が赤ん坊だったら…これはネタ(笑)

というわけで、一国を巻き込めるだけの運の強さを持っていなければ王たる資格は無い。

羽搏いて旋風を起こし、弧を描いて飛翔する。雲気を絶ち、青天を負い、そして後に南を図る。南の海を目指して。
その鳥の名を、鵬という。
大事業を企てることを図南の翼を張ると言い、ゆえに言うのだ、王を含む昇山の旅を、鵬翼に乗る、と。

そう、それも悪くないね、頑丘。

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2006/10/29

『風の万里 黎明の空』 小野不由美

風の万里 黎明の空〈上〉―十二国記 Book 風の万里 黎明の空〈上〉―十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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天命により慶国女王となった陽子。

しかし、胎果出身の陽子は、文字も制度も世界のあらましすべてがわからない。

わからないまま傀儡の王となって慶国を統べることになってしまうのか?

○日ぶりのレビュー更新…言い訳は致しますまい。この『風の万里 黎明の空』も読了してから一週間以上経過しておりますが、頑張ってレビューしたいと思います。

さて、この『風の万里 黎明の空』には3人の少女が登場します。『月の影 影の海』で慶国女王に即位した陽子。陽子と同じく虚海を越え、こちらの世界へと流されてしまった鈴。そして芳国公主でありながら、父の暴虐を知ろうともしなかった祥瓊。『風の万里 黎明の空』はこの少女たちの成長の物語です。

ここで激白するのなら、上巻の鈴と祥瓊については

とにかくいけ好かない小娘です。

鈴の不幸自慢と祥瓊の簒奪者への恨みつらみには、正直虫唾が走ります。確かに虚海を越え、言葉もわからない知人も頼れる人も居ない鈴は不幸です。でもね、妖魔に父親が喰われる様でも看取れたあんたは幸せよ-といけしゃあしゃあと云ってのける、その歪んだ精神が気に食わない。そして、公主としての責任を果たすことなく、ただ美しいものに囲まれ幸せに暮らすことが当たり前だと思っていた祥瓊も気に食わない。学生時代、義務と権利について教え込まされましたが、まさにそれですよね。公主としての権利は存分に行使するけれども、義務は負わない。負わないどころか、そんな義務があることすら知らなかったというのですから。

そんなふたりがそれぞれの思惑を持って慶国へ向かう。方や同じ海客である景王なら自分を哀れんで助けてくれるかもしれないという希望を持って、方や自分の失った地位や財宝をあっさりと手中に納めた景王への恨みを抱えて。その旅中に出逢うふたりの人物もまた、この物語のキーパーソンです。

不幸自慢・鈴が出逢うのは慶国の難民であり、前述の家族を妖魔に喰われた少年・清秀。清秀に出逢い、不幸自慢を繰り返していた自分が恥ずかしいものだと気づき始めた矢先に事件は起こります。妖魔に襲われた傷が原因で、視力が極端に落ち込んでいた清秀が馬車に撥ねられる。撥ねられた清秀を見ても、慶国・和州の民は知らんぷり。それは、その馬車が止水の郷長・昇紘の馬車であり、彼に楯突けば自分の首もまた撥ねられることを知っているから。悲しみに暮れる鈴の中に芽生えたのは、郷長・昇紘への恨みと、昇紘のような役人をのさばらせておく景王への怒り。そこから、鈴は昇紘への反乱を企てるグループへの参加を決意します。

そして、祥瓊が出逢うのは困った人間を拾わずにはいられない星の下に生まれた巨大ねずみ・楽俊です。無事雁国の大学に主席で入学し、延王直々に傾きかけている柳国の視察を以来された楽俊。柳国の宿で同室になった祥瓊に盗人の罪を着せられた楽俊ですが、そこは雁国冢宰の裏書した旅券を黄門様の印籠の如く、バキッを見せ付けて難を逃れます。そして、慶国に行きたいという祥瓊の素性をも受け入れた上で一緒に旅をする…

楽俊ってのは、本当に良く出来た巨大ねずみですね!

だったら、巨大ねずみとか云ってんじゃないわよ、貴方。とにかく、楽俊から公主の義務がなんたるかを教えられ、自分を恥じる祥瓊。そして、慶国・和州で行われていた公開処刑の場で、芳国でも同様の処刑が日常的に行われていたことを止められなかった自分への戒めも含めて、石を役人に投げつけるという暴挙に出る祥瓊。当然、祥瓊も役人に追われる羽目になり、その場を助けてくれた男の下に身を寄せることとなります。

そんな中、景王・陽子は金波宮を離れ、和州に程近い里家で遠甫という老人の下でこの世界のあらましを学んでいる最中でした。着実に知識を吸収し、成長を果たしていたある日、遠甫が誘拐されるという事件が発生。やっぱり陽子にトラブルは付きもののようです。そして、その誘拐犯の影を追っているうちに…鈴と祥瓊、その仲間たちと合流します。

景王であるという素性は隠して。

ここが最高なんですよ。王が反乱軍に参加しているとは知らずに、王の直属の軍である禁軍を勝手に動かしたのは誰なのか。すっかり反乱軍に馴染んだ陽子が、実は王だったと知ったときの仲間たちの反応はどうなのか。そして、景王へのいろんな想いを抱えて慶国までやってきたふたりの少女は、陽子に出逢いどんな言葉をかけるのか。ここからはダイジェストで印象深いシーンを幾つか。

①景麒に跨り、禁軍に前に立ちはだかる陽子

「お前たちの主はいつから靖共になった!靖共のために拓峰を攻めるというなら、禁軍全てを反軍とみなすがよいか!!」と、禁軍将軍をも萎縮させる程の覇気を持って宣言する陽子。というか、血まみれの姿で景麒を騎獣扱いするだなんて…

陽子って素敵☆

やっぱり陽子はドSだわ。まぁ、あの場では景麒に跨ることが出来る=景王という図式を示すことが一番効果的だったわけですが、だからってねぇ?血を忌み嫌う麒麟に「死ね!とまでは云わん、病め!」ってことですからね。そんなに景麒が憎かったですか…。

②陽子が景王であると仲間たちに宣言する鈴&祥瓊

鈴&祥瓊、というか祥瓊が素敵なんですよね。「我が芳国は先の峯王が公主、祥瓊と申す。-一国の公主が王に面識があってはおかしいか。我の身元に不審あれば、芳国は恵候月渓に訊くが宜しかろう。先の峯王が公主、孫昭をご存知か、と」あぁ、祥瓊、そんな立派な啖呵斬れたんですねぇ。若干嘘が混じってますが(公主を追われた後に景王が建っているとか、いま月渓に照会されたら一発で捕まるとか)あの場で、堂々と公主たる自分を宣言できるっていうのが祥瓊の成長の印です。えっと、鈴は…采王の御名御璽ってのは確かにすごいんですけれど、虎の威を借る狐状態なもんで。でも、鈴だってとっても成長しましたのよ!

③陽子・感動の初勅

勅命とは王直々に宣下する法律。そのなかでも初勅はこれから王がどんな国を作ってゆくか、どう国を導いてゆくかを端的に現すと云われてます。遠甫の下に陽子が身を寄せるようになったのも、その初勅がなかなか決まらなかったからなのですが、此度の反乱軍参加で陽子は自分の初勅を見つけてまいりました。その初勅は「伏礼を廃す」。ちょっと長いけど引用します。

「地位でもって礼を強要し、他者を踏みにじることに慣れた者の末路は昇紘の例を見るまでもなく明らかだろう。そしてまた、踏みにじられることを受け入れた人々が辿る道も明らかなように思われる。人は誰の奴隷でもない。そんなことのために生まれるのじゃない。他者に虐げられても屈することのない心、災厄に襲われても挫けることのない心、不正があれば糺すことを恐れず、豺虎に媚びず-私は慶の民にそんな不羈の民になってほしい。己という領土を治める唯一無二の君主に。そのためにまず、他者の前で毅然と頭を上げることから始めてほしい」

うわぁ、感動やね。この直前の「(他者に頭を下げさせなければ安心できないような)そんな者の矜持など知ったことではない」も最高なんですが。陽子ドS…じゃない、

慶国はきっと良い国になるよ…。

慶国の行く末を暖かく、ずっと見守って行きたいと思います。

風の万里 黎明の空〈下〉―十二国記 Book 風の万里 黎明の空〈下〉―十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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2006/10/16

『東の海神 西の滄海』 小野不由美

東の海神 西の滄海―十二国記 Book 東の海神 西の滄海―十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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-国が欲しいか-

疲弊し、痩せ細った雁国にもようやく緑が見え始めたころ、国内で発生した反乱。

六太の問いに「任せろ」と応えた延王・尚隆はこの危機を脱することはできるのか。

十二国の中でも賢帝と呼び声高い雁国の、長い歴史はここから始まった。

初読の際に「今度こそ王になった陽子の話にちげぇねぇ!」と意気込んで手に取った『東の海神 西の滄海』でございますが、期待に反して登場したのは延王・尚隆でございました。それだって、抜群におもしろかったんだから十二国記はやっぱりすごい。

『月の影 影の海』で陽子が雁国を訪れた時に既に延王の治世は500年以上続いており、その豊かさは陽子だけでなく楽俊をも驚かせましたが、そんな雁国も最初から豊穣な国だったわけではありません。先王(梟王)の死去から新王(尚隆)が登極するまでに、14年もの月日を要し、疲弊し、荒野と化していた雁国。そんな雁国を自ら欲し、導いていった尚隆と六太の物語がこの『東の海神 西の滄海』でございます。

500年もの長きに亘り、一国を治められるなんて、延王ってどんなに有能なの?と御思いの方もあろうかと思いますが…

雁国は有能な官吏でもっていると云っても過言ではございません。

あぁ、猪突に無謀に酔狂に。この3官吏が私、大好きです!登極間もない尚隆に戸籍を投げつけ、「(尚隆が登極するまでの)八年の間にどれだけの民が死んだか、その目で確かめろ」と食って掛かった猪突。尚隆に「すでに諡は用意してある。興王と滅王がそれだ。あなたは雁を興す王になるか、雁を滅ぼす王になるであろう。そのどちらがお好みか」と、王と会話することも許されない府官でありながらも挑発の言葉を口にした無謀。先王に諫言し牢に捕らえられたが、王によって投獄されたのだから王の赦免がなければ牢からは出ない、と錠のかかっていない牢に50年近く居座り続けた剛の者・酔狂。この3官吏が雁国を影で…というか表立って支えております。

この3官吏コンビが(くどいようですが)私、大好きでね!

王に向かって「莫迦」「痴れ者」「昏君」と暴言を吐き、しまいには「置物」呼ばわりです。でも、そこにあるのは信頼なんですよねぇ。我等が王(尚隆)は普段はちゃらんぽらんだけど、やるべきところではきちんとやってくれるに違いない-という信頼と、王たる自分が多少遊んでいても奴等に任せておけば国はしっかりと前に進んで行くだろう-という信頼。だからって、賭博場で一文無しになって、下働きに精を出して良いってわけじゃないんだけれどね(とんでもない王様だ)

そして、『東の海神 西の滄海』を語る上で外せないのが更夜。新王が登極するまでの疲弊した雁国で少しでも食いぶちを減らそうと崖から突き落とされた子ども、それが更夜です。更夜は妖魔に拾われ急死に一生を得ますが、国がどれだけ豊かになっても妖魔と人間が相容れることはできません。そんな悲しみを背負った更夜を救ったのが、尚隆に対して反旗を翻した元州令尹の斡由。斡由は更夜に命じて延麒である六太の誘拐を企てる。そこからこの物語は始まります。

妖魔の子どもとして迫害を受けてきた自分を救ってくれた-という恩義から、唯一の友人である六太の誘拐をも引き受けた更夜。そこには深い悲しみが横たわっています。でも、尚隆の「俺はお前に豊かな国を渡すためだけにいるのだ」という言葉に心を打たれます。妖魔も人間も関係なく、幸せに暮らしてゆける国。自分のように捨てられる子どもの居ない国。更夜が望んだ国はそんな国です。尚隆にならそんな夢を、希望を託せるかもしれない。

そして、尚隆も更夜のそんな願いを引き受けます。更夜の望む国を作るためには長い月日がかかるから…と、更夜を仙籍に残したまま、見ていてくれと別れを告げる尚隆。

尚隆、やっぱりやるじゃん!!

「のんき者ではあるが、莫迦ではない」尚隆。治世が500年を超えた今であっても、まだその約束は果たせたとは云い切れません。この約束が果たされるまで、尚隆の闘いは続くのです。そして、それを黄海から見守り続ける更夜の闘いも。『図南の翼』で犬狼真君が登場したときには嬉しかったなぁ(ネタバレです。余談です)

というわけで、与太者・尚隆の熱い想いを知ることのできる一作。そして、悪態をつきながらも尚隆を心から信頼している六太。この信頼関係を、陽子と景麒にも学んでもらいたいと願いつつ、次巻こそ陽子の物語。

そうそう、『東の海神 西の滄海』で私の号泣ポイントは180~184ページです。今日、カフェで読書しながら泣いている女を北海道で見かけた方、もしかしたらそれは私だったかもしれません。公共の場で…泣いちゃった!

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2006/10/15

『風の海 迷宮の岸』 小野不由美

風の海 迷宮の岸―十二国記 Book 風の海 迷宮の岸―十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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天啓を受け、国の主たる王を選定する定めを負った神獣・麒麟。

戴国の黒麒麟・泰麒は蝕により蓬莱に流され、十年ぶりに蓬山に戻ってきたばかり。

幼い泰麒は天啓を持った王を選ぶことができるのだろうか?

10000HIT御礼十二国記レビュー第二弾『風の海 迷宮の岸』レビューをお送りいたします。

十二国記初読の際には、てっきり王となった陽子のその後の話が読めると思っていたので、肩透かしをくらった恰好になった『風の海 迷宮の岸』。それだって、一気に物語に惹き込まれたものですが。

この『風の海 迷宮の岸』は陽子と同じく、蝕に巻き込まれ蓬莱(日本)に流されてしまった胎果出身の黒麒麟・泰麒が主人公です。蓬莱では友だちを作ることも、家族に馴染むこともできず、常に違和感を持ちながら生きてきた泰麒。そんな泰麒が蓬山に戻り、本来の自分、自分の生まれてきた意味を知る物語です。

第一作『月の影 影の海』では語られることのなかった、十二国の摂理がこの『風の海 迷宮の岸』では存分に説明されているので、ひとつの物語として読むことはもちろん、「十二国記シリーズ」における資料としての役割も果たします。特に、麒麟と王との関係性についての記述がばっちり。

蓬山生まれの麒麟ならば、生まれながらにして可能である“転変”や“折伏”ができないことに悩む泰麒。何もわからない幼い自分に、本当に良く尽くしてくれる女仙たちに喜んで貰いたい気持ちが膨らめば膨らむほど、焦る気持ちも膨らんでゆき…。そんな泰麒を救う役目を果たすのが、不良麒麟・高飛車麒麟・威圧的麒麟・景麒(笑)です。

Photo_1





















自分で描いててなんなんですが、ぶっさいくですね。景麒になくてはならない“眉間のしわ”を描いてたときが一番楽しかったです。

そんな眉間にしわを寄せ、眼からコールドビームを発する麒麟・景麒(なんだ?そんなに景麒が嫌いか?いやいや、好きだからこそ虐めたくなるのです)が、段々と泰麒の愛らしさにノックアウトされる様が『風の海 迷宮の岸』前半の見所です。

後半はいよいよ、泰麒の王選びがスタート。州軍将軍として名高い李斎や、禁軍将軍であり次期国王の呼び声が最も高かった驍宗を見ても“王気”を感じることのできない泰麒。「中山までご無事で」と声をかける日々が続きます。そして、いざ驍宗が下山をすることが決まったときに、泰麒は罪を犯す。

王ではない者を王に据えるという罪を。

もう驍宗に逢えない、驍宗と離れたくない、驍宗の側に居たい。その気持ちを抑えることができずに、驍宗は王では無いと感じながらも膝を屈する泰麒。いつ自分は裁かれるのか、自分の罪が暴かれるのはいつなのか、あんなに離れたくないと思った驍宗の側に居ても、ちっとも笑うことのできない泰麒。

なんかもう、可哀想で可哀想で。蓬莱育ちというハンデを背負うだけでなく、珍しい黒麒麟であったがためにそれだけで注目を浴びる泰麒が痛々しくて。そんな泰麒が自分の犯した罪を初めて告白する場面。その相手は…冷血漢・景麒!

景麒は泰麒から驚きの告白を聞かされ、どんな言葉をかけてやることもできずにその場を去ります。なんか云ってやれよ(怒)そんな景麒が泰麒の前に連れてきたのが悪ノリ大将・延王尚隆。延王は泰麒に叩頭礼を強います。麒麟は自分の王以外には、決して膝を折らない生き物。その麒麟に叩頭礼を強要し、礼をしたくともできない泰麒に「含むところでもあるのか」と詰め寄る延王。

アンタは悪魔か!?

あぁ、私もすっかり泰麒贔屓に。でも、悪魔・延王のおかげで泰麒は救われます。“麒麟は自分の王以外には決して膝を折ることができない”ということを身を持って知ったのだから。そう、泰麒は間違ってなかった。泰麒はしっかりと自分の役目を果たしていたのです。感動の一幕。

結局は泰麒に思わせぶりな言葉だけを残し、“王気”がなんたるかをきちんと伝えていなかった景麒が要するに悪いわけ。

アンタ(景麒)の無口さ加減が生んだ悲劇かよ!

アンタ(景麒)なんて、裸で御前に参上し、陽子に鼻で笑われなさい!ふん。

というわけで、『風の海 迷宮の岸』は辛い想いを経験し、一段も二段も成長した泰麒の物語です。そして、泰麒が最も幸せだった時のお話。これからの泰麒に待ち受ける悲劇はこんなもんじゃない。景麒の所為にできるうちが華なのです。

小野不由美主上、「十二国気シリーズ」は陽子ものの長編があと2~3作あるという噂を耳にしました。陽子ものの長編はもちろんもちろん楽しみなのですが、泰麒の物語にもきちんと終焉を迎えさせてくださいね。できれば泰麒の春のような笑顔をもう一度。

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2006/10/14

『月の影 影の海』 小野不由美

月の影 影の海〈上〉十二国記 Book 月の影 影の海〈上〉十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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-ゴゼンヲハナレズチュウセイヲチカウトセイヤクスル-

謎の男・ケイキのこの言葉に「許す」と答えたときから、女子高生・中嶋陽子の運命は激しく廻りだす。

小野不由美が描く十二国記浪漫、ここに開幕。

何度読んだって、いつ読んだって、泣いちゃうんだから!

ようやく開幕を迎えました“10000HIT御礼 十二国記レビュー”。右サイドバーで一方的かつ乱暴に投げかけておりました(現在は取り外しております)“読みたいレビュー”アンケートで、1位に輝きました十二国記レビューを10000HIT御礼として開始したいと思います。終幕までそんなに時間はかからないと思われます。だって、

何度読んだって、いつ読んだって、おもしろいんだから!

「十二国記シリーズ」は小野不由美主上の描く、成長と友情のファンタジーです。倭から月の影を通り抜け虚海を越えて辿り着いた先には、人道を具現化した麒麟と、麒麟が選んだ王が治める十二の国が。天命を持って王座に座す王は、その国と国民を守り、導く使命があり、十二国の一国・慶を統べるべく慶国の麒麟に選ばれたのが、中嶋陽子、本作の主人公です。

始めはわけもわからず、いつだって威圧的な(笑)景麒に拉致された恰好の陽子。「御前を離れず、詔命に背かず、忠誠を誓うと、誓約申し上げる」というあの、有名な台詞にたじろぐ陽子に、

「許す、とおっしゃい!」

と、ぴしゃり。景麒、貴方誰の麒麟よ?「愚かな!」「聞き分けのない」はまだしも、「私としてもこんな主人は願い下げだが、こればかりは私の意のままにならない」とは、なんたる不良麒麟(笑)いまなら景麒の不器用さを知っている私も、初読の際は「なんじゃ、この男!?」と苛っとさせられました。

襲ってくる妖魔から逃げ切ることができずに、景麒ご一行とはぐれ、独り孤独と戦う陽子。人を信じては裏切られ、遊郭にまで売られそうになり、もう希望も夢も未来も思い描くことのできなくなった陽子が出逢ったのが半獣・巨大ねずみ・楽俊です。

楽俊・LOVE!

ねずみ姿の楽俊の愛らしいことったら無いですNE!どんなドシリアスな場面だって、楽俊の髭がそよそよとそよげば、楽俊のしっぽがふりふりと揺れれば、にんまりとしてしまう楽俊フリークの私。垂涎、じゅるじゅる。『月の影 影の海』は下巻がもう感動の嵐で、何度読んだって号泣してしまうのですが、最初の号泣ポイントは雁国・烏号で楽俊と再会する場面です。

「おいらは陽子に信じてもらいたかった。だから信じてもらえりゃ嬉しいし、信じてもらえなかったら寂しい。それはおいらの問題。おいらを信じるのも信じないのも陽子の勝手だ。おいらを信じて陽子は得をするかもしれねえし、損をするかもしれねえ。けどそれは陽子の問題だな」

たっぷり引用させていただきましたが「殺そうと思った」と告白されて、こう云ってやれる楽俊はすごい。半獣として生まれ、上庠に進学することも、正丁として認めてもらうことも、田圃すら与えられず、ただただ辛い想いばかりを経験してきた楽俊。そんな楽俊が海客として途方に暮れる陽子を、真からの善意で助けてあげられるなんて。楽俊と出逢ったことが、陽子にとっての最大にして最高の奇跡です。

そんな楽俊と陽子も、陽子が慶国の王だとわかるとぎくしゃく。この場面が最高なのだよ!改まり、畏まる楽俊に陽子がかける言葉。ふたりの距離を一気に縮める言葉。

「楽俊はわたしを海客だからといって差別しなかった。なのに王だと差別するのか」
「わたしが遠くなったんじゃない。楽俊の気持ちが、遠ざかったんだ。わたしと楽俊の間にはたかだか二歩の距離しかないじゃないか」

そう云う陽子に心を打たれる楽俊。そして楽俊が発する言葉は、

「……おいらには三歩だ」

うぉぉぉぉぉぉ!感動!超感動!ダメだよ、もう前が見えないよ。このシーンは思い出しただけで涙が出てきます。感動し、(ねずみ姿の)楽俊を抱き締める陽子。ここで楽俊が陽子にかける、

「お前、もうちょっと慎みを持ったほうがいいぞ」

も最高。いや、素っ裸で往来をうろうろする楽俊もどうかと思うのですが…それはまだ陽子の知らないこと。

その後、延王・尚隆に保護され、玄英宮に案内される陽子。ここで陽子は“王になるかならざるべきか”を問われることになるのですが、このとき黙りこくっていたジュウユウ(冗祐)が主命に背き、陽子に声をかけます。

-王座を望みなさい。あなたになら、できるでしょう。

いつも独りだった陽子とともに、陽子をいつも見つめていたジュウユウの言葉だからこそ重い。主命に背いてまで陽子に伝えたかったその言葉こそが真実です。あぁ、ここでも号泣ですよ。ジュウユウ最高!それがまるでホイミンのような姿であっても(笑)

そしてラスト。延王の助力を得て、景麒を奪還する陽子。成長した陽子を見て、「本当にお変わりになった」と息を呑む景麒。そして二度目の誓約。薄く笑い「-許す」と陽子が決意したところで『月の影 影の海』は終焉を迎えます。でも、陽子の本当の戦いはここからなのですよ!あぁ、だから十二国記は止められない!!

ダメだ、もう力尽きた。とにかく最高、十二国記。

そうそう、私は一番笑ってしまう台詞で『月の影 影の海』レビューを締めくくりましょうか。

「振り向くなよ。今ちょっと障りがあるからな」

楽俊、やっぱりLOVE!!

月の影 影の海〈下〉十二国記 Book 月の影 影の海〈下〉十二国記

著者:小野 不由美
販売元:講談社
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2006/10/13

『第三の時効』 横山秀夫

第三の時効 Book 第三の時効

著者:横山 秀夫
販売元:集英社
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F県警強行班は各班同士が切磋琢磨する常勝軍団。

個性的な各班長の下、複雑怪奇に絡まった事件に立ち向かう。

F県警強行班を追った、連作短編集。

プチ横山秀夫祭を開催中です。早く十二国記のレビュー始めなさいよ、貴女。

いやぁ、『第三の時効』もやっぱり面白かった!この『第三の時効』はF県警強行班の3班持ちまわり(?)で6つの短編が収録されております。表題作「第三の時効」はウルトラCのテクニックで第三の時効を成立させてしまうというもの。ただ、『ルパンの消息』でもそのウルトラC技を見たような、見なかったような…。

収録されている6編のうち、私の最も好みだったのは「ペルソナの微笑」。自分では判断のできない無垢な子どもを利用して犯罪を犯し、逃げ遂せる犯人。残された子どもは自分の加担した罪を悔い、ペルソナを被るしかない。強固なペルソナの内側で、子どもたちはどんな涙を流しているのだろうか。嗚呼、切ない。このペルソナを被り、強行班1班に所属する矢代刑事がこの「ペルソナの微笑」の主人公です。ラストの矢代刑事のペルソナが一瞬壊れる部分は見所ですが、そこからのオチがあまりにも短く乱暴だったのが残念。ただ、矢代刑事でなければ犯人を落とすことはできなかったのかもしれませんが。そして、矢代刑事のペルソナを壊す手助けをしてあげた朽木班長は本当に素敵。

強行班3班の村瀬が活躍する「密室の抜け穴」も良かったですね。すべての出入り口が監視状態に置かれていたマンションから抜け出した容疑者。容疑者はどうやってマンションから消えたのか、誰が容疑者の脱走を見逃したのか。「閃き型」「天才型」と呼ばれる捜査手法を持つ村瀬が、この密室の謎を“第二の密室”を用いて解き明かす。なんかもう、あらすじを書いただけで身悶えしますね。ネタバレをしてしまえば、“第二の密室”とは県警内に設けられた断罪裁判会議室なのですが、その密室のすり替え(?)トリックの手法が新しいです。強行班の中では1班が最もお気に入りの私ですが、村瀬は好きです。その村瀬の期待にしっかり応える東出班長代理も堪らないですね。

そういえば、1班・3班についてはしっかり褒めましたが、「搦手型」「謀略型」の楠見班長をまったく無視しておりましたか。彼はその捜査手法の通り、ちょっとねちっこい感じがして倦厭気味です。ごめんね、2班の諸君。

というわけで、横山秀夫にハズレなし記録がどんどんどんどん伸びております。F県警強行班シリーズがもし続くならば、その作品も絶対にハズレないんだろうなぁ。

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2006/10/12

『ロミオとロミオは永遠に』 恩田陸


ロミオとロミオは永遠に Book ロミオとロミオは永遠に

著者:恩田 陸
販売元:早川書房
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日本人だけが地球に居残り、膨大な産業廃棄物の処理に追われる近未来。

少年たちは将来を約束された大東京学園の卒業総代になることを夢見ていた。

しかし、大東京学園はとんでもないところで…?

SFって苦手です…。

同じFでもファンタジーのFならOKなのに。

この『ロミオとロミオは永遠に』はタイトルに惹かれて手に取ってみました。あとは表紙ね。この表紙は読了後にじっくり鑑賞するのが良いかもしれない。傑作だと思います、表紙。

さて、肝心の中身なのですが、20世紀サブカルチャーを前面に押し出したオマージュ作品の本作は読んでいて思わずにやりとしてしまう場面が幾つも。日本だけが世界から取り残され、新地球に行くことができなかったという設定も、大東京学園に入学することで将来を約束されたいという希望を持つ少年たちも良い。でも、なんでまたあんなにも少年たちに苦行を強いるのか…。

学園が少年たちにリンチとも思える指導を行うことで、脱出したい!という思いを彼らが育むというストーリーは自然だと思います。でも、読んでいて気持ちの良いものではないよね…。あの弱いものいじめを喜んで読めるほど、人間腐ってないつもりです。あの環境に耐えられないから逃げ出したい!じゃなくて、逃げ出して「成仏」したいから脱出を試みる!というプラスの方向に持ってゆけなかったのでしょうか?大東京学園そもそもの目的が生徒を「成仏」させることでさ、「成仏」しても生きてゆけるように強い精神を育む…みたいな話だったら良かったのに。それを全面に押し出さなくても良いからさ、そういう裏テーマをね。校長だけが知っているんじゃなくて。

と愚痴ってみる。でも、「成仏」の先にあった未来は希望があって、好感持てましたね。彼らがこれからの新しい日本を作る。どんな日本になるのかは…彼らもわからない。そういう夢のあるラストって好きです。

ただ、ちょっと長いよね…。

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2006/10/11

『QED~ventus~御霊将門』

QED ventus 御霊将門 Book QED ventus 御霊将門

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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いっしょにお花見に…と出掛けた棚旗姉妹と桑原崇。

このメンバが揃って、おとなしくお花見なんかに終始するわけない!

もちろんお花見は平将門仏閣巡りへとコース変更となり?

ようやく入手致しました、『QED』新刊。歴史の闇を紐解く『QED』の中でも、旅番組(?)としての役割を果たすventusには、ミステリは存在しません。鎌倉のときもそうでしたが、次のシリーズ作品への布石作品ですよね。今回も、禮子ちゃんがピンチ!というところで終わってるしね…。

さて、今回のventusテーマは平将門でございます。平将門といえば、菅原道真と並ぶ大怨霊。将門公の墓を暴けば、ファラオの呪いの如く死が訪れる…と噂の御仁です。私、日本史が大好きで、地味に大学でも歴史学を専攻していたのですが、最近は『QED』を読んでも

全く理解できません!

あぁ、カミングアウト。『QED』は3回は読まないと。1回目はながし読みでストーリーのみを追い、2回目はタタルさんの薀蓄にも耳を傾け、3回目は他シリーズ作品を傍らに置いて知識を補足しながら読みます。『QED』も当初はそこまで難しくなかったのですが、八百万の神々だの神社仏閣だのが横行し、ルビふってくれなきゃ漢字も読めません状態になってからはお手上げです。タタルさんも「それは前巻で説明した」とばかりに端折る端折る。

というわけで、今回の『QED~ventus~御霊将門』については、内容を全く理解しておりませんのでレビューもし難い(貴女、なにをそんなに偉そうに…タタルさんに祟られるYO!)ただ、『QED』を読んでいるといつもその場に行きたくなりますよね。今回帯に「高田崇史氏と巡る、将門ツアーin東京」の応募券が付いておりましたね。行きたい…けど東京ですか…行けない。「ツアーのしおり」が欲しいのですが、しおりのみ目的で応募することは可能なのでしょうか?(ただいま確認中)あっ、可能みたいですね!さっそく応募応募。リアルタタルさん・高田崇史氏にお逢いしてみたかったです。高田氏、今度はアイヌもので一作お願いいたします☆

というわけで、まったく将門について語っておりませんね。本当に祟られるよ、貴女(←このコメント自体が本作の趣旨をまったく無視しているというジレンマ)とにかく、将門公は世間一般に思われているような怨霊ではないよ、というお話。勝てば官軍、歴史というのは勝者が作る。教科書に書かれている歴史がすべてではなく、そこには必ず書かれなかった歴史がある。それを知った上で歴史に触れること、認識することが必要だと、『QED』を読む度に自分に云い聞かせるようにしております。

それでは最後にオタク女子の時間です。ここからは謎の中国人・妄想癖がお送り致します。今回の超重要試験に出るよポイントは159ページ。

どさくさに紛れるならまだしも、まったく必要の無いところで奈々の手を強く握るタタル。

セクシャルハラスメント・タタル。

絶対にただただ手を握りたかっただけだ。いいじゃないか、こめかみに手をやる奈々も可愛いじゃないか。なぜ手を握る。なぜ強く手を握る。もう、タタルさんったら、そんなに沙織(棚旗妹)が邪魔でしたか?なぜ一人で俺の元に来ない?とお怒りですか?将門公より怖い御仁ですね。

というわけで、今回もちっとも進展しなかった二人。まぁ、周り(ホワイト薬局)が囃し立てれば、あれよあれよと噂だけが一人歩きして、気がついたら結婚式(神前)という展開もありかと思いますので、外島&美緒には頑張ってもらいたいものです。

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2006/10/10

『陰の季節』 横山秀夫

陰の季節 Book 陰の季節

著者:横山 秀夫
販売元:文藝春秋
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警察内人事を素晴らしき采配で操る“エース”二渡。

県警内で起こった問題のすべては二渡の前を通過し、人事の形でアウトプットされる。

警察小説を新しい切り口で描いた連作短編集。

二渡警視、好みです。

いきなり告白です。中年男性にはこれっぽっちも興味なかったのですが、横山秀夫氏の描く中年オヤジは常にセクシィですね。この連作短編集に通して登場する二渡警視は、とにかくキレる。絡みに絡まった“人事のパズル”をひとつずつ紐解き、どこから見ても見事な人事に組み直す。それが二渡警視の仕事です。D県警最年少で警視に昇進…という見事に私のツボを付いた設定はもちろん、そのストイックな性格がこれまた萌える。どこで二渡警視が見ているかわからない、まるで市原悦子のように県警内のすべての事象に通じています。

そんな二渡警視をも唸らせたのが、第一話「陰の季節」に登場した尾坂部部長。警察内部での口約束は掟に相当する。そんな掟を破ってまで、現在のポストにしがみつこうとする尾坂部部長の真意とは?結末から云えば、この尾坂部部長に二渡警視は一杯食わされるのですが、尾坂部部長が勝ったのかと云えば…そうしないところが横山秀夫氏の憎いところ。刑事は犯人に手錠を掛けるからこそ、刑事でいられる。その精神、アツイですね。

この短編集で私が一番好きなのは二話目の「地の声」なのですが、主人公の新堂が最後に二渡警視の真意を人事名簿で知ったときの絶望と云いますか、どこにも向けることのできない憤りが良かったですね。自分の信念で助けた男に、足元を掬われた新堂。そんな新堂が第四話「鞄」で“エース”二渡に助けを求めたらどうだと持ちかけるところでさらにぐっときました。あぁ、認めてるんだなぁと。

なんか、読んだことのない方にはまったくわからないレビューで申し訳ないです。

人事制度というのは、警察に限ったことでなく外部の人間にはわからないようになっているものですが、この『陰の季節』で描かれているような足の引っ張り合いはどこの会社でも行われているのでしょうね。それを警察で描くというのが、新しい。秩序を司る警察内部ですら、秩序を守りきれていないのですから。

そうそう、この『陰の季節』は月曜ミステリー劇場でドラマ化されていたようですね。二渡警視は上川隆也さんですか…悪くないんだけど上川さんではちょっと優しすぎるような気がする。なんかもう“見るからにナイフ”みたいな切れ長の、ミッチー(及川光博さん)なんてどうですか?

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2006/10/09

『殺意は必ず三度ある』 東川篤哉

殺意は必ず三度ある

Book 殺意は必ず三度ある

著者:東川 篤哉
販売元:実業之日本社
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鯉ヶ窪学園探偵部が誇る三馬鹿トリオ…ならぬ“三馬鹿”ないしは“馬鹿トリオ”が繰り広げる推理合戦の先に見える真相とは?

ユーモアミステリの新鋭として頭角を現しつつある東川篤哉氏、待望の新刊。

真相にタッチ、犯人をアウト。

読書の秋ですね。北海道は秋を通り越して冬めいて来ましたが。ス、ストーブ着けてもいいですか?

さて、東川篤哉氏の新刊は「烏賊川市シリーズ」ではなく、久しぶりの「鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ」。実は私、こちらのシリーズの方が好きだったりします。探偵部が誇る三馬鹿トリオのテンポが良いですよね。「ポン!ポン!!ポン!!!三球三振、バッターアウト!」という感じで。

さて、この「鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ」は“三人寄れば文殊の知恵”よろしく、ひとりひとりの(推理)能力は平々凡々だけれども、三馬鹿揃えば…やっぱり平々凡々という、なんとも救いようのないシリーズです。惜しいところまではゆくけれども、いつも探偵役をラストで誰かに掻っ攫われてしまう悲しい三人衆。

ミステリのトリックとしては、なかなかおもしろいトリックだったと思います。犯人当てを楽しむ趣向として描かれている作品ではないし、叙述トリックもそんなにびっくりするようなものではないし。トリックを魅せたい作品だったのだ、と。本格のルールである「文中に虚偽の事実を織り交ぜてはならない。ただし、登場人物たちが錯覚している場合は除く」をうまいこと利用していたと思います。ただ、衝撃度が少ない。東川氏の作品はいつもそうだ。惜しい。

ユーモア本格ミステリ作家として、既に一地位を確立しつつある東川氏ですが、この作風は疲れませんかね?ブログという媒体で文章を披露するようになって改めて感じたのですが、常におもしろいことを織り交ぜよう!という姿勢は本当に大変。独りよがりになってはならないし、じゃあ万人を惹きつけるユーモアってなんなんだい?と。事実描写をただツラツラと書く方が、よっぽど簡単ですよね。お疲れ様です、東川氏。

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2006/10/08

NHKドラマ「クライマーズ・ハイ」

クライマーズ・ハイ DVD クライマーズ・ハイ

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/05/12
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前編・後編と2週に分けて再放送されておりましたNHKドラマ「クライマーズ・ハイ」。ビデオ録画しておりました分を一挙に鑑賞致しましたのでレビューを。

中年オヤジパワー、魅せ付けられました!

これでもか!これでもかっ!と登場する中年オヤジたち。中年オヤジにこれほど萌えたのは初めてです。悠木=佐藤浩市をはじめとして、実力派中年俳優たちがわんさか登場、豪華絢爛。中年オヤジに豪華ってのもどうかと思うのですが、設定を曲げてまで眉目秀麗な若手を無理矢理押し込むより、しっかり演技のできる(安西の赤井秀和はまぁ別として)中年オヤジを配置することで見応えのある作品に出来上がっておりました。

一番良かったのは等々力部長を演じた岸部一徳。

等々力部長は原作でもかなり良い味を醸し出しておりましたが、岸部一徳の素晴らしいこと。原作に忠実、もしかしたら原作以上に等々力部長の良さが表現されていたかもしれません。

本当に原作に忠実なドラマでしたね。もちろんすべてを映像化することはできないにしろ、原作の中で表現しておかなくてはならない部分は決して削ることなく組み込まれていたと思います。記者VS営業の大喧嘩なんてものすごい臨場感があって、あのシーンは原作を超えたのでは?佐山からの電話で「抜き記事を打てる!」と湧き上がった仲間たちも良かった。唯一「あれ?」と私が思ったのは、北関を去る決意をした悠木を仲間たちが踏みとどまらせた、あの感動のラストがなんともあっさりと表現されていたこと。悠木は去る決意さえしなかったのでは…それだけが残念。いや、佐山の「どこに居たって、俺たちの日航全権は悠木さんですから」はいつだって感動なのだけれど。私は原作の岸の言葉が好きなんだけれどね。

墜落事故当時のニュースをふんだんに使用した映像作りも良かったです。ドラマをよりリアルなものにするのはもちろん、原作(そしてドラマで)表現しようとしていた命の尊さ・大きさを伝えるのに生の映像ほど適したものはありませんよね。あのニュースの部分だけでも考えさせられるものがありました。NHKでドラマを放送したのは良かったのかもしれませんね。

というわけで、久しぶりに原作の品位を落とさず、原作=ドラマのレベルを保ったドラマを観ることができました。ここのところ、原作に似ても似つかないドラマを立て続けに観せられていたものですから…。このビデオはとりあえずツメを折ることに致しましょう。そうしましょう。

クライマーズ・ハイ Book クライマーズ・ハイ

著者:横山 秀夫
販売元:文藝春秋
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2006/10/07

『新選組血風録』 司馬遼太郎

新選組血風録 Book 新選組血風録

著者:司馬 遼太郎
販売元:中央公論新社
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幕末の世を生きた新撰組隊士たちを描く15の短編集。

現在、脳が読書仕様でない為、読了にえらい時間がかかりました『新選組血風録』。『血風録』は初読ではないのですが、やはり名の知れない平隊士の話は印象に残り辛く、半分くらいは初読の気持ちで読めました。やっぱり沖田とか斎藤の話が読みたいお年頃。

お年頃といえば、沖田は労咳のため25歳で没したと伝えられておりますので、私はもうすぐ沖田の生きた年月を追い越そうとしているのですか。甲子園で活躍する高校球児たちが年下になってゆくのと同じ感傷が沸き起こってまいりますね。『血風録』では沖田大喀血=池田屋となっているのですが、これには諸説あるので私は池田屋以後だと思っている口です。池田屋の時点で喀血するほど病が進んでいたとしたら、新撰組隊士としての沖田の剣技がこれほど有名になるとは思えないので。

この『血風録』に沖田並に登場するのが、監察方の山崎蒸。読書するときに私は文章を映像化して読むのですが、山崎蒸だけは「幕末恋華 新選組」の影響でなぜか女装しております…。この「幕末恋華 新選組」は主人公が新撰組に入隊し(女性として。ここが『風光る』との違い)有名隊士たちと恋愛関係になりつつ幕末の時代を生き抜く…というオタク女子のためのゲームなのですが(ここでもやっぱり斎藤一が一番好きでした。でも沖田役が愛しの石田彰さんだったんだよなぁ)このゲームの中で山崎蒸は見事な女装を(常に)披露するオカマとして登場しております。近藤といっしょに長州視察にまで出掛ける剣の達人でもあり、隊の要であった山崎蒸ですが、私の中であのイメージが先行してしまうとはなんとも不憫な。

全然『血風録』の話してませんね。『血風録』は新撰組史の中から部分部分を切り取って、平隊士の話にまで掘り下げて描かれているので、入門書としては適していないと思います。時代背景を理解していないと読めない(と思う)。それでも司馬遼太郎の描く新撰組作品として超有名(映画化された『御法度』の原作も収録。私、映画は実は観てない)ですので、手にとられた方はきっと多いと思います。『血風録』で楽しむべきなのは、新撰組の隊規がいかに厳しく、その隊規によって処罰された隊士がどれだけ多かったのか。その厳しい隊規を作り出した土方はどんな新撰組を求めていたのか。入門書的な作品では割愛されてしまう生の(もちろん創作作品なのですが)新撰組を読むのに適しているのが、この『血風録』だと思っております。

でもやっぱり、試衛館以来の仲間たちは厚い絆で結ばれていて欲しいと思う、オタク女子の私なのでした。

幕末恋華・新選組 Video Games 幕末恋華・新選組

販売元:D3PUBLISHER
発売日:2004/12/22
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2006/10/04

名探偵コナン実写ドラマ「工藤新一への挑戦状」

「名探偵コナン」10周年記念ドラマスペシャル 工藤新一への挑戦状-さよならまでの序章-【通常盤】 DVD 「名探偵コナン」10周年記念ドラマスペシャル 工藤新一への挑戦状-さよならまでの序章-【通常盤】

販売元:小学館
発売日:2007/03/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

見ました。見ましたよ実写ドラマ!もうなにからツッコめばよいのかわからなくなるくらい、ツッコミどころ満載のドラマでしたね。以下、ひたすらツッコミを連発してゆきたいと思います。

まず、小栗旬くん演じる工藤新一…なかなか良い!新一のぶっきらぼうな口調(「バァロゥ」とか)をなんとか表現しようと頑張っていたようにお見受けしました!それに比べて…蘭!どうした蘭!!いっしょに見ていた(コナンを真剣に見たことの無い)同居人にすら、「随分弱気な蘭だね…」と云わせてしまうとは。確かに蘭は新一の前でだけ、女の子らしい部分を見せることはありますが…ちょっと残念。そして、陣内孝則さん演じる毛利小五郎…絶妙!なんかもう、絶対に小五郎おじちゃんはこんな感じですよ!奇声を上げるシーンなんかも抜群でした。そうそう、小五郎の後ろでちょっぴり写った沖野ヨーコちゃん(ポスター)はベッキーだったのですか…芸が細かいですね。そして、最も問題人物だったのが目暮警部…もっと良いキャスティングはできなかったのかい!あんな目暮警部なら登場させないほうがよっぽど良かったのに。目暮警部はもっとバリトンの利いた渋い役者さんにやってもらってくださいよ。どうせシャッポ(帽子)はとらないんだから、ハゲてるかどうかなんて関係ないよ!(さらっとひどいことを云う)一人で興に乗っちゃった西村雅彦ほどおもしろくないものはないのに…。

さて、肝心のストーリー。新一の元に届く不可解な挑戦状。差出人はkidnapper。英語が苦手な私は、

(怪盗)キッドの新手のあだ名かと思いましたよ!

「kidnap=誘拐する」という単語なのですね。ドラクエ風に云うならば、まじょ。はひとつ賢くなりました。さて、船の上で誘拐だっていうから、どんな豪華客船かと思ったら観光スポットに必ずひとつはあるような遊覧船!高校生が修学旅行であんな船乗らねぇよ!あれじゃあ、小学生の修学旅行だよ!と憤ってみる。そして消えるのは園子(園子役の女の子もなかなか良かった。女狐っぽいところが)。ストーリーの順序を無視してネタバレすれば、あんな小っさい遊覧船の中に隠されていた園子を見つけられなかった警察って一体…。鏡を使ったトリックってのは良いです。でもね、あんなその場凌ぎで夜まで園子を隠し遂せておけるわけないじゃない!鏡のトリックってのは手品でも一瞬誤認させるために用いるのであって、警察の捜査を欺けるような大したもんじゃないです。だって、誰かがあの箱(クローゼット)に手を突っ込んだら、思ったより深さが無くて「あっ、痛!」ってなもんですよ。

そんな犯人の浅はかさが浮き彫りになったのが、第2の誘拐が起こった直後。犯人の明らかな失言に何故気が付かないんだ、新一!「湯けむり~」とかタイトルに付いちゃう2時間ドラマでも、今どきあんな失言をする犯人居ないよ!興ざめの瞬間。

そして、蘭が得意の空手で園子を助けるシーン。蘭役の黒川智花ちゃんは頑張っていたと思います。ただね、漫画の蘭なら、あんなバリケードは一蹴りで破ってしまうことでしょう。だって、蘭の周りにはスーパーサイヤ人も顔負けのオーラが出ているんですよ?ロープ1本でコナンを抱えて世界記録級の大ジャンプ(by「天国へのカウントダウン」)をするんですよ?妙に人間らしい蘭を見た瞬間。

そうそう、犯人と目されていた(既に犯人が失言をしているので、犯人ではないことはわかっていたのですが)東さんが自殺したシーンで残されていた遺書。私はあの矢印(→)を見て、「犯人候補に方角の名前が入っていたのはこのためだったのね!じゃあ、この→の方向は…東じゃん!?」と一人ノリツッコミをしました。痛い子…。あの遺書の謎だけは解けませんでしたね。まぁ、透かさなきゃならないとなれば、実物を手にしない限り無理なのですが。

そして、犯人と新一の直接対決。サッカー小僧・新一が上手に表現されていて良かったと思います(蘭と新一のラブシーンには全く興味が無いのでスルー)。問題はその後。上空で爆弾が爆発したその後でございます。

キッド様降臨!!

あの、ちっちゃいちーっちゃいキッド様を腐女子の私は見逃しませんわよ!なんですか?シリーズ第二弾への布石ですか?次は「工藤新一VS怪盗キッド」ですか?新一とキッド(快人)は激似ですが、小栗旬くんの一人二役ですか?(無いな。ただのファンサービスだな)kidnapperでキッド様が登場すると一瞬勘違いした私へのせめてもの償いとして、受け止めておきますね。あぁ、キッド様☆

ここで総評をするならば、思っていたよりも良かったです。先日の「カクレカラクリ」よりよっぽど良かったと思います(あれは貴女が期待し過ぎたから…)新一役の小栗くんがなかなか良かったからかな。第二弾が製作されれば(キッド様が登場しなくても)きっと見るでしょう。欲を出すならば、ミステリとしての完成度をもうちょっと上げていただければ…。2時間ドラマくらいまでは、ね?

小説名探偵コナン工藤新一への挑戦状 Book 小説名探偵コナン工藤新一への挑戦状

著者:青山 剛昌,谷 豊
販売元:小学館
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2006/10/02

幻水Vプレイ日記

幻想水滸伝V Play Station2 the Best Video Games 幻想水滸伝V Play Station2 the Best

販売元:コナミデジタルエンタテインメント
発売日:2006/12/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

右サイドバーにございます掲示板機能を利用して連載しておりました“幻想水滸伝Vプレイ日記”。無事クリア致しましたので(なんと一週間!)そのログをひとまとめにしてお送りしたいと思います。プレイしていない方は勿論のこと、プレイした方でもまったくわけわかめなプレイ日記になっている可能性が大ですが、楽しんでいただければ幸いです!
まじょの幻水Ⅴプレイ日記の始まり始まり~。ソラチさんのご期待に沿えるよう頑張ります☆
幻水主人公には必ず“バンリ”と名付けることに決めている私。ちなみに本拠地はいつも(ノイシュバン)シュタイン城だったりします。今回もバンリにどんな災難が降りかかってくるのか楽しみ♪(悪だよ、あんた)さて、オープニングからムービーの連続。いやぁ、綺麗ですねぇ。幻水Ⅲはあんなにカクカクだったのに…ルック…よよよ。
→続く
by まじょ。 09/24 01:27
→続き
しかも、いきなりの(若)ゲオルグの登場。ついにゲオルグ様の過去が暴かれるときがやって参りましたよ!しっかし、女王陛下…怖っ!!事前知識はほとんど無いのですが、彼女は中ボスくらいですかね?太陽の紋章って、真なる紋章のひとつですよね?残るふたつの(真なる?)紋章を宿して、太陽の紋章に立ち向かうのでしょうか?(と予想してみる)今日は主人公がリムと再開し、これから元老院に行くぞ!というところで終了。幻水VツカミはOK、これは楽しめそうです☆明日は1日幻水ディだ!!
by まじょ。 09/24 01:34
そうそう、幻水シリーズ御馴染みのロード画面は、技術が進歩しても長い長いとにかく長い。あの多くて長いロード画面を見ないと、幻水をプレイした気になれないから不思議です(なんだ?嫌味か?)
by まじょ。 09/24 01:37
ストームフィストまでやって参りました。竜馬騎士団登場のムービーが流れましたが…今回の赤青はあんなおっさんですか!?モヒカン(?)に三白眼じゃないですか。あぁ、カミュとマイクロトフが懐かしい。
by まじょ。 09/24 14:37
今回のおすすめ装備の仕組みがあまりよくわからないです。バキッ!と勝手に装備を整えてくれる…ってわけじゃなさそうですね。チョットメンドイ。
by まじょ。 09/24 15:25
今回の一騎打ちイベントは制限時間があるのですか…。考えているうちにシュンに一発喰らってしまいました。制限時間があると、パニくっちゃってダメなんだよなぁ。熟考型の私。
by まじょ。 09/24 15:56
あのぅ、ちょっと疑問に思ったのですが、闘神祭って女王の夫を決めるためのものなんですよね?でも、アル(現女王)の闘神祭って、アルが即位する前に執り行ってますよね?少なくとも先々代の女王の時代。とすると、まだアルが女王になるかハスワール(現斎主)が女王になるかわからなかったはずで、むしろハスが女王になる可能性の方が高かったような…あれ?まぁ、そこまで厳密な設定を求めなくてもいっか。
by まじょ。 09/24 18:54
あぁ、キリィが!キリィが出て来た!!
by まじょ。 09/24 19:46
いまから初戦争イベントです。シリーズを重ねてゆく毎に、操作が難しくなってきているんですよね…ちゃんと勝てるかしら。しかし、戦争直前のリオンイベントにはちょっとほろっときてしまいました。ソルファレナ陥落後のリムにも。なんかもう、名作のにほいがしますね。
by まじょ。 09/24 21:37
戦争イベント、無事勝利を飾りました!(いや、当たり前なのですが)信長の野望チックでしたね。“有利”“不利”“互角”をちゃんと表示してくれているおかげで、非常にプレイし易かったです。でも、部隊がどんどん増えたら、キャパを超えてしまって手に負えなくなるんだろうなぁ。
by まじょ。 09/24 21:54
今日は「これから軍師に三顧の礼を尽くすぞ!」というところでストップ。目がしょぼしょぼします。今日はリアルタイムレビューに挑戦しましたが、いかがだったでしょうか?
なんとなーく、なんとなーくなんですが…リオン死ぬでしょ?んで、108星集めて復活といういつもの王道パターンが見える、見えるよ!グレミオ、ナナミに続くのだ、リオンよ!!
そして、ゲオルグ様は女王殺しの罪で追われていたはずなのですが、冤罪では…ないのでしょうね。フェリドの頼みがそれだったのでしょうか。なんか切ないね。
by まじょ。 09/24 23:26
今日はアゲイト監獄へ軍師を迎えに行くところから、ラフトフリート海戦→オボロ探偵イベント→カイル合流までをプレイ致しました。
まず、ツッコまずにはいられないのが軍師・ルクレティアの持つファン(扇)…もう完全に三国無双の孔明じゃないですか!軍師くらいはてっきり殿方だと思っていたのですが、ファレナ王国は本当に女性の強い国なんですねぇ。ただ、もうちょっと落ち着いた格好をしていただけると、より軍師っぽいと云いましょうか…軍師に見えないと云いましょうか…。
→続く
by まじょ。 09/26 00:22
→続き
そうそう、エグバートを仲間にしたのですが、あのキレキャラ良いですねぇ。(なにを言っているのかよく聞き取れなかった)なんて、勿体無い!ド腐れ外道にどんな放送禁止用語を連発しているのか、とても気になります!
あとは、サルムの誘いに乗ってバッドエンドも見てみました。女王リムもなかなか良かったですね。リムはきっと良い女王になれるよ。でも、その側には兄上に居て欲しいものです。
by まじょ。 09/26 00:30
今日はレインウォール防衛線から回転橋イベントを経て、シンダル遺跡そしてくしゃみ少女の登場までプレイ致しました。
帰宅してから5時間くらいプレイしたのに、ほっとんど進んでませんね。
それもこれもシンダル遺跡到着までとシンダル遺跡内のエンカウントの多さが原因です。シンダル遺跡はヤシュナ村の南西だ!って云われているのに、ビーバーロッジの南西を探すこと15分…そりゃねぇよ!!
→続く
by まじょ。 09/27 00:50
→続き
やっと辿り着いた遺跡内部も数歩歩いただけでエンカウント…ついにお金を払って帰ってもらうという暴君的行動に出ました。それにしても、ツヴァイクを見ると○の錬金術師のキャラを思い出す…見たことないけれど。
そうそう、どうしても云いたいことがひとつ。108星の皆さま…戦闘が終了した際に笑うの止めて下さい!!そんな、強盗一味じゃないんだから。
→さらに続く
by まじょ。 09/27 00:55
→そして続き
しかも、主人公以外のキャラクタがやったら饒舌なもんだから、主人公の声が出ない違和感が常に付きまとう…Ⅳもそうでしたよね。
あぁ、最後にくしゃみ少女・ビッキーの「ファレナ王国ってまだあったんだぁ」という意味深コメント!貴女はいったいどこ(いつ)から飛んできたの!そして、どこに行きたいの!破廉恥・ジーンさんと並ぶ最多出場キャラですが、未だに謎は解けません…。
by まじょ。 09/27 00:58
今日は送別会があって帰宅が遅くなったため、ヘイトリッド城塞陥落から本拠地(もちろんシュタイン城と命名。軍師ご推薦の“蒼くたゆたう水面に望む5月のため息城”でも良かったんだけどね…)入手までをプレイ。
Vに登場する女性キャラの眉毛太い率が高いのが非常に気になる今日この頃。
by まじょ。 09/28 00:45
今日はレルカーから偽王子事件発生までをプレイ。4時間くらいプレイしたのに、ちっとも進んでないのは108星集めに東奔西走している為です。攻略サイト無しに108星集めるのなんて、絶対無理…。
その108星ニケアとバンリ王子がタイマンをはったのですが、ニケアよ…必殺コマンド入れるときに「ひっさーーつ!」って叫んじゃダメだよ。しかも、大したものじゃないけど…と云ってプレゼントしてくれた“特効薬”、本当に大したものじゃないからびっくりです。
by まじょ。 09/29 00:47
コントローラーを握り締めたまま寝てしまいました…オハヨウゴザイマス。
昨日は偽王子事件から歩く破廉恥紋章師・ジーンさんの仲間イベント、そしてアズラッド仲間イベントまでをプレイ。そのままアズラッドのレベルを上げて“滝のヌシ”ことゲンオウを仲間にしよう勤しんでいたところで記憶を失ったようです。
→つ、続きます
by まじょ。 09/30 12:47
→つ、続いてます
まずは偽王子・ロイ…似過ぎじゃないですか!ドッペルゲンガーを見てしまった王子が心配。ロイに向かってリオンが告げた言葉は、なかなか感動的でしたね。「自分が好きでやっている悪事を、生まれや育ちの所為にしないでください。一生懸命生きている他の人たちに失礼です」といったような内容だったはずですが。あぁ、Vは本当に良いよと思った瞬間。
そして、オボロ探偵事務所の方々の過去も明らかに。仲間たちが聖人君主ばかりでなく、一癖も二癖もあったりするのが、幻水の良いところだと思います。
→続く
                         by まじょ。 09/30 12:50
→続き
そして、ジーンお姉さまの過去にちょっとだけ触れることもできましたね。シンダルよりも前にその地に栄えたと云われるアーメスの遺跡ですか。忘れ物ってジーンお姉さま…貴方お幾つですの!?歳をとらないということは真の紋章を宿しているんですよね?でも、紋章師以外の仕事って見たことないような。いつも怪しい言動はされておりますが…。
そうそう、断罪の書に魂を吸い取られるユーラム坊ちゃんは最高です☆
                         by まじょ。 09/30 12:52
今日はビーバーロッジ焼失から群島諸国との接触、ドラート要塞攻略、そしてリム出陣に始まる一連のイベントまでプレイ致しました。休日はテレビ齧りつきでプレイできるから、物語も進みますね♪
今日はツッコミポイントが幾つも幾つもありましたので、楽しいプレイ日記になると思います。
→次からが本番
                         by まじょ。 10/01 00:09
→ここからが本番
まずはレックナート様登場!彼女、Ⅳに登場した時よりも若いような気がするのは私だけ?基本的にお歳をとらないはずなので、お顔は変わらないはずなのですが…。しかし、ミアキスじゃないですが今回のレックナート様は一体何しに来たんでしょうね?(笑)
そして、チサトの人形劇ではフレア(Ⅳに登場)のお姿を拝見することができましたね。ニルバに停泊していた船の名もリノ・エン・クルデスでしたし。シリーズを通してプレイしていると懐かしい名前や話を聞く事ができるので楽しいです☆
→まだまだ続く
by まじょ。 10/01 00:17
→ここからが続き
そうそう、カラスの仲間イベントで家系図探しをしたときのこと。エグバートを探せ!という攻略サイトの指示の下、彼を懸命に探したのですが…いない!そりゃそうだよ、貴方エグバート連れて歩いてるんだもん。しかし、エグバートの家系図ほど眉唾な家系図もございませんね。ついでにルセリナとも親戚だなんて…。
→次が一番書きたいこと
by まじょ。 10/01 00:26
→これが書きたかった
そして、リム出陣からなる一連のイベントが今日の目玉でしょうか。仲間の助けを受けてついにリムの元へと辿り着いた王子一向…にも関わらずサイアリーズ謀反!王子と一騎打ちをした際のミアキスに超感動した私としては、ミアキスの胸にリムを飛び込ませてやりたかった…なのに!なのに!もちろんサイアリーズ伯母もリムや王子のことを思っての行動だと思います。でも、あんなににこやかな王子の顔なんて本当に久しぶりだったのに。リオンも倒れてしまうし…まさかエンディングまで?
→続く
by まじょ。 10/01 00:45
→続き
そして、ゲオルグ殿の女王殺害の真相も明らかに。アルを前に最後に微笑んだフェリドの顔が胸に焼きつきました。あのときフェリドはアルに何と囁いたのでしょうか?「愛してる」かな?そして、ゲオルグに最後まで感謝の意を伝えようともがくアル王女。真の紋章に人生を狂わされた悲しい女性の最期でした。なんかもう、とにかく切ないです。
by まじょ。 10/01 00:49
いま本拠地篭城コースを終えました…ロイ!ロイっ!なんかもう感涙してしまいました。ロイが最期に見たリオンの笑顔、フェイロン・フェイレンのロイを信じる心。もうたまりません。ロイをあのままにするわけにはゆきませんので、この篭城コースは胸に仕舞って、いまから本拠地放棄コースを再プレイです。本気で感動してしまいました。ありがとう、ロイ。
by まじょ。 10/01 18:02
幻想水滸伝V、たったいまクリア致しました!!
いやぁ、明日仕事だというのに…ヤヴァイよ。今日一日10時間以上にも亘るプレイ日記は明日!掲示板の過去ログをひとまとめにしてプレイ日記カテゴリ作成しようと思っております。
とりあえず、おやすみなさい☆
by まじょ。 10/02 04:15
それでは、昨日10時間異常…もとい以上プレイしておりました幻水の一挙レビューでこのプレイ日記を締め括りましょう。一晩経って、ツッコミポイントのかなりは忘却の彼方なのですが…。まずはそうですねぇ、最も衝撃的だったラハルの女装!!竜馬騎士団の方々は目的の為なら手段を選ばずでございますか。利用できるものは自分の容姿であっても利用する…素敵な言葉でございますが、そのカッコで仰られてもなんとなく説得力が無いから不思議です。でも、私の中でラハルの株がぐーんと上がりましたよ。そして、目安箱へ投書されていたエグバートからのお手紙…「この手紙を 全く文面を変えないで27日以内に27人に送って下さい。さもないと あなたはドぐされ外道になります。」ふ、不幸の手紙ですか?やばい、ドぐされ外道にはなりたくない!エグバートさんにあのお顔で放送禁止用語を連発されるのなんて耐えられない!というわけで、私がこの不幸の手紙を送るとしたらまずマリノさん宛かな☆(嘘です。でも、ベルクートが好きです)そういえば、ミルーンから何度もお手紙もらったけど、一回もお風呂に入らなかったなぁ…。「ミル姉さんがこんな哀しそうな顔をするなんて!」とムルーンは驚愕されておりましたが、まったくどんなお顔だったのか想像できません。
それでは、改行も致しまして、ここからはエンディングへのレビューを。まずはサイアリーズの哀しい最期。サイアリーズがどんなファレナを求めたのか、その具体像を見ることはできませんでしたが、バンリ(王子)といっしょではその夢を果たすことはできなかったのでしょうか?サイアリーズ自身が女王になりたかったわけではないのですよね?黄昏の紋章を手に入れるためだけにゴドウィン卿の下へ下ったのかと思っていたのですが、そうでもなかったようですし。ちょっと不可解な最期でしたが、それでもやっぱり感動してしまいました。最期までルクレティアがルクレティアのままだったのが、サイアリーズにとっては嬉しかったのだと思います。そして、ソルファレナ奪還。ザハーク・アレニア女王騎士コンビは最期には人ではないものになってしまって…不憫です。ギゼルもそう。幻水には天敵的悪役がいないのが特徴ですが、彼らは最期までファレナ女王国の民でしたね。しっかし、ソルファレナ奪還でエンディングにならなかったときには、心底がっかりしました。これでエンディングだ!と意気揚々と乗り込んで行っただけにね。ラストバトルが一騎打ちなわけないと思いましたがね。大抵エンディングではなんかもう妖魔みたいなのが出てくるきまりですから。しかし、もうひとつダンジョンが待ち受けていようとは!しかも、パーティを3つに分けろと!?私、気に入ったキャラクタをとことん育てる主義なので、普段使いのメンバ以外は武器レベルも1だし、レベルも初期参加レベルのままなのですが…。倉庫もしっかり利用していたので、手持ちの装備も無いし。とりあえず、攻撃上位紋章を最初から宿しているキャラを無理矢理捻じ込んで急場を凌ぎましたけれども、雑魚敵の皆さまには基本的にはぽっちを支払ってお帰りいただきましたよ。エグバートを連れまわしていて良かった。
そしてラストバトル。戦闘メンバはカイル・ミアキス・バンリ(王子)・リオン・ローレライ・ゼラセで挑みました。そういえば、本拠地の銅像。一番敵を倒したとフロントに立ったのは…リオンの銅像。リオンなんて中盤以降さっぱり戦闘に参加していらっしゃらなかったのに。やっぱりバンリに王者の紋章を宿したからか?ちなみに左の被ダメージ一番はゼラセ(星の紋章、使いまくったからね)そして、右の体力自慢(?)銅像が王子殿下でした…主人公の銅像が(フロントに)立たなかったのなんて初めてだよ。閑話休題。ラストバトルの話です。ラストダンジョンは旅の封印球が無いので、決して負けられない戦い!にも関わらず、3度もあきらめない(リプレイ)しました。まずお供を倒そうと思って集中攻撃を喰らわしていたのですが、あっさり復活しやがってあえなく敗退。二回目もカイル・ミアキスのSレンジコンビが早々に戦線離脱し、ろくにダメージも与えられないまま敗退。黎明の紋章と黄昏の紋章の合体魔法(森羅万象)も、大して使い勝手良くないしさ。ラストバトルではゼラセが女神に見えました。そして、エンディング。倒れるリオン、死んでいった仲間たちの幻影。彼らがどんな言葉を王子に投げかけていたのかとても気になる。きっと暖かい言葉なのでしょうね。2週目プレイで字幕あたりが出るようになるのでしょうか?だったら、いますぐ2週目プレイしなきゃ…(おい!)そして、唐突に現れるレックナート。今回はレックナート様の存在感薄いですね。なんとか物語に絡めようとした感が。いつもならゼラセくらいの存在感はあるのに。
とりあえずベストエンド(と思われる)王子が女王騎士長となるエンディングを見ました。あそこで旅立っても良かったのですがね。それは、エンディング直前(といったってラストダンジョン突入前)のセーブデータを流用して見ることに致しましょうか。そして恒例の108星その後。一番気になったのは…ハスワール!えっ?一体誰と婚約されたのですか?他の108星では無い…ですよね?もしやビーバー族の抱き枕が病み付きになりましたか?それにしても、108人も仲間がいるのに、「誰やねん!?」というキャラが居ないのがすごい!いつもならひとりやふたり「誰やねん」キャラがいるのに(これは本当は秘密)。それだけひとりひとりが輝いていたということですよね。

幻水VはⅠ・Ⅱに負けない名作でございました。Ⅲ・Ⅳとちょっと不作が続きましたが、まだまだ幻水から離れられなくなってしまいました!(もう良い歳なんだからゲームは止めなさいよという声がどこからか聞こえるが、無視)素敵な一週間、素敵な45時間をありがとうございました!

そして、ここまで読んでくださった方(いるの?ねぇ、いるの?)本当にありがとうございました☆

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2006/10/01

みんなの読書癖●秋分の日が土曜日って許せないんだけど編

早いものでもう10月・秋ですね。みんなの読書癖8月編を書いたのが、つい先日のような気がするのですが、もう1ヵ月経過したのですね。切ない。

というわけで、今月の当ブロ愚は森博嗣氏一色。さっそくランキングをどうぞ!

●ACRWEBのページアクセスランキング●

1 TBSドラマ「カクレカラクリ」 102
2 『λに歯がない』 森博嗣 86
3 ●森博嗣 72
4 『赤緑黒白』 森博嗣 54
5 ○名探偵コナン 44
6 『四季 秋』 森博嗣 38
6 『女信長』 佐藤賢一 38
6 ○かまいたちの夜 38
9 『四季 冬』 森博嗣 37
10 森博嗣ブログジャック計画 32

以上のような結果となっております。1位2位3位4位6位9位10位すべてが森博嗣氏コンテンツ!

ミステリブロ愚というより、森博嗣紹介ブロ愚化してるよ…。

「カクレカラクリ」のO.A.に新刊『λ』の発売と、まさに森博嗣monthでしたものね。しっかし、「カクレカラクリ」O.A.後一夜にして1位の躍り出たあの大躍進は素晴らしいものがありました。みんなそれだけあのドラマに納得ゆかなかったのですね…よよよ。

森博嗣以外のランクインは、いつだって強い名探偵コナンカテゴリとかまいたちの夜と『女信長』?

『女信長』?

なんだろ、戦国マニアの皆さまがついうっかりご来場くださったのでしょうか?ならば、げにまっこと申し訳ないのです。

それでは●track wordランキング●でも森博嗣氏の動向をチェック!

 1. 森博嗣(61)
 2. λに歯がない(39)
 3. かまいたちの夜(35)
 4. カクレカラクリ(21)
 5. 女信長(19)
 6. ジョージア(15)
 7. 赤柳(14)
 8. 神様ゲーム(13)
 8. 辻村深月(13)
 8. スレイヤーズ(13)

次点は「風光る」でした。ひとつだけ解説の必要なワードが混ざっておりますねぇ…6位のジョージア。これは「カクレカラクリ」のレビューの中で「ジョージアCMで流れる“ぼくはきみのシンデレラボーイ”という歌が妙に心に残る」というたった一言に対して検索してきて下さった猛者の方々です。皆さんの心にも響きましたか!あの歌が!!

というわけで、森博嗣一色だった9月。10月には10000HIT御礼として「十二国記レビュー」を企画しておりますので、その動向も気になるところ。なるべく早くゲームクリア致します…。それでは次回、体育の日はオリンピック開催式の記念なんだから10月10日じゃなきゃダメでしょ編でお逢いしましょう☆

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