« 『詩的私的ジャック』 森博嗣 | トップページ | 『幻惑の死と使途』 森博嗣 »

2006/08/04

『封印再度』 森博嗣

封印再度―WHO INSIDE Book 封印再度―WHO INSIDE

著者:森 博嗣
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で死を遂げた日本画家。

そして、50年経った今、事件が再現され?

もちろん、事件を解決するのは犀川&萌絵。

第5ステージでございます。

『封印再度』の副題は「WHO INSAIDE」。日本語で読んでも英語で読んでも“ふういんさいど”になりますよ、という素敵副題です。このネタではもっとすごいのがあるのですが、内容との一致を鑑みると『封印再度』の方が秀逸かも。

『封印再度』を初めて読んだときは、そのトリックに限りなく衝撃を受けました。基本的にミステリでは未知の毒物とか未発見の薬物の登場はご法度なのですが、この『封印再度』は単に私の知識レベルが足りなくて知らなかった、しかし限りなく透明に近い…もとい限りなくアンフェアに近いトリックが用いられております。

だって、普通に生活している人間は知らねぇよ!

一斉読者アンケートを実施してみたい。テーマは「貴方は『封印再度』を読む前にトリックに使われたブツの存在を知っていましたか?」もちろん、トリックが解けたかどうかが焦点ではございません。知っていたか否かです。他の作家さんに比べると、森作品は理系の方が読んでいる確立が高いとはいえ、絶対に一桁台だと思う。でもね、↑のように絶叫しておりますが、読了後まったくアンフェアに感じなかったのです。そこが、森ミステリ。「知らなかった私が悪ぅございました」とさえ思ってしまうもの。これが他の作家さんの作品なら、私はきっとぼろくそに批評していることでしょう(つまり、これまでのレビューは批評では無い)

というわけで、知識レベルにはちょっと自信があるの…と云う方は、是非挑戦してみてくださいませ。

さて、この『封印再度』には衝撃トリックを上回る衝撃出来事がございましたの。別に云っちゃっても良いよね?事実よりもその過程が面白いわけだから…それはね、

犀川創平氏、プププ・プロポーズ!!!!

創平くんったら、思い込み激しすぎます♪この衝撃プロポーズは、過程を楽しんでいただきたいので多くは語りません。とにかく、猪突猛進の創平くんを皆様お楽しみください☆そして、睦子様最強!!

『封印再度』はS&Mシリーズの中でも中盤に相応しい刺激的な一冊で、とても印象深い作品です。S&Mのベスト3に食い込んでくるかも。10作全部読んだら、小休止としてベスト10をやってみるのも良いかも。

それでは、最後に『封印再度』のfavorite wordを。

「この怒りはね」「記念碑にしたいぐらいだ。毎年四月はアニバーサリィだよ。」

|

« 『詩的私的ジャック』 森博嗣 | トップページ | 『幻惑の死と使途』 森博嗣 »

コメント

密室トリックは分るわけねえよと。で、あの物の存在は知らなかったですねえ^^;でもあのブツを使って取り出すだけでなく次の展開まで用意されていたのには感心しました。衝撃プロポーズ、これはちょっとねえ^^;;;普通なら嫌いになりまっせ・・・。

投稿: たいりょう | 2006/08/07 09:46

☆たいりょうさん☆
「幻魔大将軍」の件で密室のおおよその構造については理解できましたが、やっぱり肝心の凶器について特定できないと…。密室に凶器がなければ他殺だ!という、ミステリ読みとしての先入観があるからなのでしょうね。
プロポーズの件については、生死に関わるジョークはやっぱりタブーですよね。それが許されてしまうのが西之園萌絵なのでしょうか…。

投稿: まじょ。@管理人 | 2006/08/07 20:49

またまたTBさせてもらいました★

トリックは…解けなくていいと思います。
本格だと謳っているわけではないですし。

どんなときにも気の利いた台詞を言う犀川…
こういうウィットに富んだ人間になりたいものですなw

投稿: あさり | 2006/08/28 20:59

☆あさりさん☆
こちらこそTBさせていただきました!
噂のトリックですが、この作品は現場に凶器が無ければ=他殺という思い込みが激しい(私のような)ミステリフリークに対する挑戦でもありますよね。果たして彼の死は自殺か他殺か。本当に森先生はやってくれます。
犀川先生のような意味の無い、しかしスマートなジョークが云えるようになりたいものです。あの思考の飛躍と回転速度はもうマネできないです。

投稿: まじょ。@管理人 | 2006/08/28 23:00

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/2931110

この記事へのトラックバック一覧です: 『封印再度』 森博嗣:

» 美しいと、ビューティフルは、全然違う意味じゃないかな [はちみつの蜜壺]
今日は『UDON』を見てきました。 正直イロモノな作品だと思っていたらかなり楽しめました。 このレビューだけで一本記事が書けてしまいますが、 見ていない人も多いと思うので、ちょこっと見所だけ三行でご紹介。 見... [続きを読む]

受信: 2006/08/28 20:51

» 「封印再度―WHO INSIDE」 森博嗣 著 [新米主婦の備忘録。]
「封印再度―WHO INSIDE」 森博嗣 著 S&Mシリーズ5作目。まずはダジ [続きを読む]

受信: 2006/09/11 09:30

« 『詩的私的ジャック』 森博嗣 | トップページ | 『幻惑の死と使途』 森博嗣 »