« 『数奇にして模型』 森博嗣 | トップページ | の、のだめで月9? »

2006/08/13

『有限と微小のパン』 森博嗣

有限と微小のパン―THE PERFECT OUTSIDER Book 有限と微小のパン―THE PERFECT OUTSIDER

著者:森 博嗣
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

許婚が経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵。

そこで起こった殺人事件に見え隠れするあの天才の影。

S&Mシリーズ最終巻!

やっぱり我が家のパソコンは良いわぁ。このキーボードを叩く感触が帰ってきたことを実感させます。

もようやく第一部が終了。

この『パン』はそのトリックがとんでもない。それをする価値があると思わせてしまう西之園萌絵がとんでもないと云いましょうか。この行為を悪趣味な遊びと云い切ってしまうことは簡単ですが、人間には遊びという名の休息が必要です。キャパシティの大きな頭脳で描かれる遊びは、その規模が肥大化してしまうことは必至。もちろん常人には理解できません。これは天才が天才に仕掛けたゲーム。常人からどのように理解されるかなんて、瑣末なことなのです。

と、西之園萌絵が天才であるかのように書きましたが、彼女はこのシリーズの中で決して天才ではない。彼女の行動が突飛に見えるのは、彼女が天才ではなくお嬢様であるからだ、と私は定義しております。このシリーズにおける天才は真賀田四季博士ひとりだけだと私は思っております。犀川先生も天才ではない。でも、彼は天才の側面を理解できる、一片を持ち合わせている。その一片を発揮(使用)し続けていられるかどうかが、真賀田四季と犀川創平の違いです。

と、真面目に考察しているかのように見せかけて、『パン』の中で私が一番気に入っている(気になっている)のは反町愛ちゃんだったりします。彼女の話し方、行動がどうしてもVシリーズの彼女と重なる。正確には彼と彼女を足して2で割った感じ。名字も違うし、決して彼女が彼らから産まれたのでは無いことを知っているのですが。逆に彼女から彼らが生まれたのだと良いなと、個人的に願っています。

そして、国枝女史。彼女は巻を重ねるにつれて素敵になってゆきますね。なにが彼女をそうさせたのか?きっと結婚相手(国枝桃子談)のおかげかと思いますが。「双頭の鷲の下で」(『地球儀のスライス』収録)だけでも読み返そうかしら。それを云ったら「いつ入れ替わった?」(『虚空の逆マトリクス』収録)だって読み返さないと。うーん、やっぱりブログジャック計画に短編集も入れるべきであっただろうか…。

全然、『パン』について書いておりませんが、やはり10作も同じネタでレビューを書き続けるというのは厳しくなってゆきますね。次回からはVシリーズ、気分も一新頑張ります!

最後に『パン』のfavorite wordを。

「塙さんか、あるいは、真賀田博士です」
「僕は含まれていないのですね?」
「藤原さんって、塙さんか、真賀田博士なのですか?」

もっと気に入ったフレーズがあったはずなのに、あの厚さのどこかに紛れ込んでしまった…。

|

« 『数奇にして模型』 森博嗣 | トップページ | の、のだめで月9? »

コメント

TBさせていただきました♪

これは大掛かりなトリックでしたよね。
天才らしいやりたい放題っぷりが面白かったですww

自分もラヴちゃんすきですw
いいキャラですよね★

投稿: あさり | 2006/12/09 22:31

☆あさりさん☆
犀川先生と四季博士のお散歩の場面が好きですね。そうやって、離れた人ともリアルにコンタクトが取れるような社会になったら…良いところも悪いところも内包しているかもしれませんが、純粋に素敵だと思います。
しかし、最初の遭遇のときに犀川先生が気付けていれば!
ラヴちゃんの活躍がまたGシリーズで見られると嬉しいですよね!

投稿: まじょ→あさりさん | 2006/12/10 16:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/3045311

この記事へのトラックバック一覧です: 『有限と微小のパン』 森博嗣:

» 神様、よくわかりませんでした・・・・・・ [はちみつの蜜壺]
今日は非常に寒いですね。 自分は寒いのが大嫌いです。 早く暖かくならないかなぁ・・・・・。 昨日は課題が一区切りついたので、友達と遊んできました。 久しぶりのボウリング・・・・の前に待ち時間があったので、 ... [続きを読む]

受信: 2006/12/09 22:27

« 『数奇にして模型』 森博嗣 | トップページ | の、のだめで月9? »