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2006/07/17

『川に死体のある風景』

川に死体のある風景 Book 川に死体のある風景

著者:綾辻 行人,有栖川 有栖,歌野 晶午,大倉 崇裕,佳多山 大地,黒田 研二
販売元:東京創元社
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“川と死体”を題材に、6人の人気作家が競演。

この『川に死体のある風景』は歌野昌午氏の呼びかけをきっかけに、今をときめく(古っ!)6人の人気作家が“川と死体”をテーマに競演したアンソロジーです。それぞれの短編作品とあとがきが収録されておるのですが、あとがきに個性が溢れていて好き。そもそも、アンソロジーという場自体が、作家の個性を発揮させるのに適した場だと思っているのですが、この『川に死体』は作品を発表してゆく順番も、6人の合議制で決められたようで、「六人の競作だから、まあ、三、四番手がいちばん目立たないだろう」と告白されていた佳多山氏のあとがきが印象的。

黒田研二氏のあとがきも「クロケンらしいなぁ」という感じ。あわあわあわあわ。綾辻行人氏があとがきで書かれていた当初プロットの作品なんて、楽しそうですよね。コメディでありながらも、解決には相当のロジックが披露されそうな。是非読みたい読みたい。有栖川氏はあとがきで性懲りも無く学生アリスシリーズの次回予告をされておりましたが、一体いつ発売になるのですか!?情報の小出し小出しは、出版のメドが立ってからしていただかないと、期待してしまうんですのよ!頼みます、有栖川氏。

というわけで、本編とはまったく関係のない、しかもあとがきを読んでいない方にはまったく理解もできないレビューをつらつらと書いてまいりましたが、『川に死体』に納められている6つの短編を個人的に順序付けるならば以下のような感じ。

①「捜索者」 大倉崇裕
②「玉川上死」 歌野昌午
③「桜川のオフィーリア」 有栖川有栖
④「悪霊憑き」 綾辻行人
⑤「水底の連鎖」 黒田研二
⑥「この世でいちばん珍しい水死人」 佳多山大地

トップ3がストレートに勝負してきているのに対し、綾辻氏はとにかく変化球、クロケンは…ちょっと有り得ない感じ?佳多山氏はいつになったらミステリになるのかと思ったら、よくわからないうちに解決編に突入していたという感じ。視点や時代の切り替えに難を感じてしまいました。

個人的にはこんなところでEMCのメンバーと再会できると思っていなかったので、とにかく嬉しい。『月光ゲーム』直後のストーリーのようで、アリスたちはとにかく暗いし、マリアも登場していないしで、ちょっと物足りないけれど。君たちの活躍を待ち望んでいる読者がここにいるからね。頑張れ。

さて、お次はなにを読もうかな。候補としてはまたもやアンソロジーか、135回直木賞候補にもなったあの作品です。さてさて、どちらを手にとることとなるのやら。

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コメント

こんにちは&TBさせてもらいました。
個人的には、歌野作品が一番◎でした。あと、あとがきにあった幻に終わった綾辻作品がほんとは一番興味ありましたね。

投稿: KORO | 2006/07/29 16:52

☆KOROさん☆
コメント&TBありがとうございました。
幻の綾辻作品は、本当に心惹かれますよね!本編がちょっぴり残念だっただけに、「そっちを書いていてくれれば!」と思わずにはいられない。
このメンバでまたアンソロ企画をやってもらえたら幸せだなと思います♪

投稿: まじょ。 | 2006/07/29 19:19

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≪採点(読むなび!参照)≫ 合計:47点 採点内訳へ ≪梗概≫ 六つの川面に浮かぶ死体、描かれる風景。実力派作家6名が「川と死体」を題材に競い合う!美しく、トリッキーなミステリ・アンソロジー。各著者のあとがきエッ... [続きを読む]

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