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2006/06/12

『連殺魔方陣』 柄刀一

連殺魔方陣 Book 連殺魔方陣

著者:柄刀 一
販売元:祥伝社
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IQ190の天才・天地龍之介が招待された亀村家で起こる連続毒殺事件。

毒殺の機会は誰にも無い様に見える中、発見される予告状。

魔方陣に魅せられた犯人を龍之介は止めることができるのか?

魔方陣って好きです。

取っつき難そうに見えて、ルールさえ知ってしまえばどんな大きさの魔方陣だって簡単に解くことができるんですもの。もちろん本作で紹介されているような素数魔方陣なんてものには適用できませんが。無秩序に見えるものにもれっきとしたルールがある。ミステリ的思考ですね。

さて、この「龍之介シリーズ」は他に『殺意は砂糖の右側に』しか読んだことないのですが、柄刀氏の講演会に参加した際に氏が魔方陣について熱く語っていらっしゃったことを思い出し、いきなり手に取った次第です。実は『殺意は~』を読んだときに龍之介の引っ込み思案なところが気に食わなくって、以降読むのを避けていたシリーズだったのですが…。ほら、私のよく読むミステリの名探偵って、俺が俺がのナルシストな方ばかりなものですから。

最近ミステリと数学の融合が妙に多い気がします。数学もミステリも「真実はいつもひとつ!」(byコナン)なところがマッチングするのでしょうか?私は数学大嫌いでしたが、やっぱり長々と数式を解いて、「これだっ!」っていう解に辿り着いたときは気持ち良かったものです。ミステリに登場する探偵の方々も、トリックを解いたときには同じような気持ちになるのでしょうか?でも、数学とミステリの違いはそこに犯罪者の悪意と被害者の悲しみがありますからね。いや、数学にも出題者の悪意が存分に潜んでおりますが…。

この『連殺魔方陣』では犯人が予告状を効果的なものにするために、えらい苦労をされている模様ですが(この程度ならネタバレにならないですよね?)最近この手の苦労する犯人像を想像すると笑いが込み上げてくるようになりました。犯人にとっては犯行を隠すための必然かつ必死の行動なのですが。例えば犯行現場を誤認させるために死体を担いで雪の中を後進してゆく犯人とか、屋根の上で煙突に首を突っ込み、中にいる人間に重たい何かをぶつけて殺害しようとする犯人とか(さぁ、誰の書いたミステリだか当ててみよう!)客観的視点に立つと面白い。駄目だな、ミステリを邪に読むようになっちゃぁ…。

魔方陣に興味がある方は是非、本書を手にとってみてください。神秘の配列にきっと驚かされるはずです!

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