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2006/06/11

『すべての美人は名探偵である』 鯨統一郎

すべての美人は名探偵である Book すべての美人は名探偵である

著者:鯨 統一郎
販売元:光文社
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歴史学者・早乙女静香は沖縄ゼミ旅行中に殺人事件の容疑者とされてしまう。

自らの無実を晴らすため、そして歴史学者としての探究心から、徳川家の秘密が書かれた古文書の捜索に乗り出す。

明らかになるアリバイトリックと徳川家の秘密とは?

『邪馬台国はどこですか?』などでお馴染みの鯨統一郎氏の歴史ミステリです。この『すべての美人は名探偵である』では『邪馬台国~』に登場した早乙女静香を名探偵役に据えて(?)おります。

まずはキャラクタから。件の早乙女静香氏ですが、私が女性的に最もNGなタイプ。云っていることが横暴なのですよ。知識や経験から裏打ちされた美なら良いのですが、彼女はただただ傲慢なだけではないですか。彼女のことを好きだと明言する女性って、なかなか居ないと思います。典型的な女性から嫌われるタイプではないでしょうか。きっと男性も付いていけないと思うはず…。その対照として描かれる本当の名探偵が桜川東子ちゃんですが、彼女は鯨氏の『九つの殺人メルヘン』に登場しているのでしょうか?まったく裏を取らずに書いているのですが、“九つのアリバイトリック”と“メルヘン”の二つのキーワードから導き出される結論としては妥当ですよね?彼女のアリバイ崩しも超強引で納得ゆかないのですが。あれくらいの崩しで犯人よ、自供しちゃ駄目だよ。

そして肝心の歴史ミステリですが、こういう解釈は嫌いではありません。突飛な想像って好きです。でもねぇ、なぜ「これこそが最適かつ唯一の結論に違いない!」ってストレートに飛び込んでゆけるのでしょうか?まったく議論が交わされていませんよね?連想ゲームではないのだから、ひとつひとつの項目に対して考察してゆかないと。まぁ、お手軽歴史ミステリってことなら良いのかもしれませんが。歴史好きとしてはそんな学問に対する姿勢は納得ゆかないわけです。

結局、タイトルの『すべての美人は名探偵である』も内容には関係してこないし(ただただ名探偵が美人だというだけで。逆証明にはなっておりませんのよ?)なんだか、アリバイトリックものと歴史トリックものをなんとなく融合させてみました、しかもニュアンスで。みたいな作品でした。

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