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2006/05/11

『陰日向に咲く』 劇団ひとり

陰日向に咲く Book 陰日向に咲く

著者:劇団ひとり
販売元:幻冬舎
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あの劇団ひとりが衝撃の作家デビュー。

劇団ひとりとなめてかかるなかれ。

まさに珠玉の連作短編集。

書評ブログでも概ね好評、同居人からの強いプッシュもあり、読んでみました劇団ひとりの『陰日向に咲く』。

ごめんなさい。なめてました劇団ひとり。

帯に書かれた恩田陸氏の推薦文に納得。ビギナーズラックにしてはうますぎる。

「嗚呼、素人の文章で読み難いな…」と思わせたのは最初の3頁くらいまで。全く素人臭さを感じさせない、作家・劇団ひとりワールドが繰り広げられています。同居人に言わせると、最初の3頁までが読み難いのは劇団ひとりがサラリーマン役にのめり込めていないからだそうです。そう、この『陰日向に咲く』は劇団ひとりのコント劇場なのです。

テレビの短い尺では語りきれないキャラクタの陰を、小説という形で昇華させたのがこの作品。

なんとかして落そう!という芸人根性が感じられますが、落すどころか物語を終結させることのできない作家も多い中、劇団ひとりは立派だと思います。

もちろん、恩田陸氏の言葉を借りれば「あと2冊は書いてもらわなきゃ」作家としての本質を捉えることはできませんが、この水準の作品をまだまだ量産できるのであれば、彼は芸人として売れなくなっても生きてゆけるでしょう。『陰日向に咲く』の印税で調子を良くした彼が再び筆を取ってくれることを期待しております。

ちなみに、作品の中で私の琴線に触れた作品は「拝啓。僕のアイドル様」「over run」の2作。叶わない想いがうまく描かれた、とても良い作品です。

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コメント

某ネットラジオでも紹介されていました。
わりと絶賛されていたので読んでみました。
私も知人に絶賛中です。
お笑いの芸人さんが書いた小説でしょ、という具合になめていたのですが、すんませんでした。
そういう感じです。
また出るとイイですね。
楽しみだな~。

投稿: 35式 | 2006/05/11 23:07

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受信: 2006/05/12 18:18

» 劇団ひとり。 [Copy That!!]
バイトの先輩に借りて読んだけど、読みやすく普段本を読まない自分でも2日間で読み終わった。 それぞれの章での登場人物が微妙にリンクしていて感心した。 [続きを読む]

受信: 2006/05/19 14:10

» 陰日向に咲く [きょうのできごと…http://littleblue.chu.jp/]
陰日向に咲く劇団ひとり 「嫌われ松子の一生」の完成披露試写会で 中谷さんが、この本を読んで「良かった。泣きましたよ」と いっていたので、気になって購入。 全5篇の連作小説。 恩田陸がオビで 「ビギナーズ・ラックにしては上手すぎる。あと2冊は書いても...... [続きを読む]

受信: 2006/05/19 23:19

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