« 『エルの終わらない夏』 関田涙 | トップページ | 名探偵コナン「コナンVS怪盗キッド」 »

2006/05/01

『安楽椅子探偵アーチー』 松尾由美

安楽椅子探偵アーチー Book 安楽椅子探偵アーチー

著者:松尾 由美
販売元:東京創元社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

11回目の誕生日にぼくが出逢った不思議な安楽椅子アーチー。

アーチーの2番目の持ち主と、アーチー誕生の秘密に11歳のぼくが挑む。

ぼくとアーチーの不思議な友情物語。

図書館に行ってなんとなく目が留まった一冊。もちろん理由はそのタイトルにあります。安楽椅子探偵の代表といえばアガサ・クリスティの生み出したミス・マープルが有名ですが、そんなにそんなに殺人事件に巻き込まれるわけないじゃない!というごもっとも!なツッコミをこの安楽椅子探偵ものは解決してくれるところが好きです。それに、いつかは自分もやれるかもしれないじゃない?

さて、本作はただの安楽椅子ものではございません。何故って?それは安楽椅子自身が安楽椅子探偵をやってのけるのです。ん?わかりづらいって?つまり安楽椅子が人格を持っていて、人間の言葉を操ったり、視覚や聴覚を持ち合わせているのです。もちろんみかけは普通のアンティーク椅子ですので、自ら動いたりなんてことはできません。

この椅子はアンティークもので、生を受けて60年以上の時が経っているため、多くの知識を持ち合わせています。その知識を総動員させて、謎に挑む…まさに安楽椅子探偵!

肝心のミステリ部分は主人公のぼくが小学生ということもあって、殺人事件とはいかずに日常の謎を解くというものになっていますが、最大の謎はアーチー(安楽椅子のことです)が意思を持つきっかけとなった2番目の持ち主の行方を捜すことです。

この持ち主捜しに主人公のぼくは躍起になって取り組むわけですが、賢い主人公はその捜索が終わればアーチーと別れることになってしまうということを知っているのですね。そこがなんとも切なくて、友情物語と最初に紹介した理由はここにあります。

ちょっと謎解きが説明くさくて、ちょっとうんざりしてしまう箇所もありましたが、設定とその友情に負けて全体の評価は上々!ちょっと変わった探偵ものが読みたい方は是非。

|

« 『エルの終わらない夏』 関田涙 | トップページ | 名探偵コナン「コナンVS怪盗キッド」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/1632898

この記事へのトラックバック一覧です: 『安楽椅子探偵アーチー』 松尾由美:

» ミス・マープル [ミステリー館へようこそ]
ミス・マープルミス・マープル(ジェーン・マープル、Miss Jane Marple)は、アガサ・クリスティ作の推理小説に登場する素人探偵。ミス・マープルはロンドンから45マイルほど離れたセント・メアリ・ミード村に住む独身の老婦人。ヴィクトリア朝後期の生まれ。編み物・刺繍、庭いじりを趣味とする。甥のレ...... [続きを読む]

受信: 2006/05/15 19:15

« 『エルの終わらない夏』 関田涙 | トップページ | 名探偵コナン「コナンVS怪盗キッド」 »