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2006/05/14

『死神の精度』 伊坂幸太郎

死神の精度 Book 死神の精度

著者:伊坂 幸太郎
販売元:文藝春秋
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名前は千葉。職業は死神。

ミュージックを偏愛する死神は今日も死にGOサインを出す。

死神の6つの仕事。

この作品は伊坂幸太郎のベストかもしれない。

伊坂氏の作品は『砂漠』と『魔王』を除けばすべて読んでいるのですが、この『死神の精度』が私の中のベストです。

いつものように「なにがどう良かった?」と聞かれると「えっと…」と断言できない一作なのですが、作品全体を流れる精度が良かった。死神の千葉の存在も、千葉によって死が約束された人間たちも。

お気に入りの一作は「恋愛で死神」。萩原の語る恋愛観と、人間の本質が良かった。まぁ、店長の語る「外見も本質」発言も正しいと思うのですが。見目麗しい人間には、麗しいなりの苦労なぞがあるのでしょう。全く想像できませんし、一生感じることもないと思いますが、そういう悩みがあることを記憶の奥底に沈めておきます。何かの機会に浮上してくるかもしれません。

千葉の物言いで非常に気に入ったのがレトリックの問題。「藤田さんは一味違うんだよ」の発言に「おまえは藤田を食ったことがあるのか」と心の中で返す死神に感服。普段「一味違う」なんて修辞句を使い慣れている人間にとっては、こんな発言想像できない。恐ろしや千葉。そして伊坂幸太郎。

とにかく、私にとってこの『死神の精度』は伊坂作品のベスト。また死神の仕事を拝見する機会に巡り会いたいものです。それが自分の身だったとしても。

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コメント

文庫落ちしていたので、読みました。

『死神の精度』がベストですか~。僕は伊坂幸太郎は長編の方が好みのようです。

文章はとっても心地よかったです。やっぱり巧いですよね。

投稿: Cozy | 2008/03/05 19:15

☆Cozyさん☆
地味に伊坂ベストは更新されておりまして(笑)現時点でのベストは『魔王』だったりします…自分でも随分捻くれたチョイスだと思います。『魔王』がベストだという方のブログに遭遇したことないですもの。でも『ゴールデンスランバー』がかなり良いみたいなので、あっさり更新されるかもしれません(うわぁ、適当だな…)

投稿: まじょ→Cozyさん | 2008/03/15 19:11

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伊坂幸太郎『死神の精度』読了です. 死神(千葉)が人間界に派遣されて,対象者を7日間観察し, 「可」か「見送り」の判定を下すっていう設定. 本作は,千葉(死神)を主人公とした6つの連作短編集. 「死神の精度」 「死神と藤田」 「吹雪に死神」 「恋愛で死神」 「旅路を死神」 「死神対老女」 です. 主人公・千葉は死神ですから,お腹がすくこともなければ, 眠くもならないし,殴られても痛くない. また,感情の起伏�... [続きを読む]

受信: 2006/05/16 22:07

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