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2006/05/16

『ドミノ』 恩田陸

ドミノ Book ドミノ

著者:恩田 陸
販売元:角川書店
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28人のマトリクスが東京駅に集結。

倒れ始めたドミノはもう、誰にも止められない!!

恩田陸にも手を出しておかなきゃ、読書マニアは語れないよね…ということで、これまで倦厭気味だった恩田陸氏に積極的に挑戦しているところでございます。

『ドミノ』は巻頭の人物紹介表に惹かれて読み始めました。28人もの登場人物を読み分けられるか?(書き分けられるか?)といぶかしんだものですが、そこは女王・恩田陸。そんな心配はご無用でございました。

端的に感想を述べると…「で?」。映画化したらどびっきりのエンターテイメント作品になるであろうこの作品。でもね、読書なの。倒れだしたら止まらないドミノ感が読書というツールでは発揮しきれません。

読書というのはエンターテイメントであるのと同時に、感情移入の場だと私は考えております。『ドミノ』は28人もの人間が登場するために、状況説明や情景説明に多くの頁を裂かなくてはなりません。その分、ひとりひとりの内面に入り込めない。誰に主軸を置いて感情移入したら良いのかわからないのです。萌えキャラが居ないっていうやつですか?

まぁ、くるくる廻る地球の上では誰もが主役であり、誰もが主役ではない。数十万億のベクトルがてんでバラバラの方向を向き、そのベクトルの中でなんらかの渦が出来あがってゆくものですが、読書の世界の中でもそれを感じさせられるのはちょっと寂しいではないですか。

エンターテイメントとしては一流ですので、是非とも映画化・映像化してもらいたい一作でございます。

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コメント

初めまして、本ブログからやってきました。
僕も同意見ですね~。というか、途中で袋がどうなってるやら分からなくなりました。
映画化を見てみたいですね~♪

投稿: たいりょう | 2006/05/20 20:02

さすがに萌えまでいかないですが、俳句メンバーとか結構ツボでした。かなり典型的な登場人物達ばかりですが、それでもおもしろかったのは恩田氏の力技なんでうか?面白かったです

投稿: きりり | 2006/10/26 11:10

☆きりりさん☆
コメントありがとうございます!しばらくネッ逃避行しておりまして、すっかりお返事が遅くなりました。申し訳ないです。
俳句メンバは良かったですねぇ!昔の血が騒いじゃってもう止められないの!感が素敵でした。あれだけの数の登場人物を書き分けられる恩田氏はやっぱりすごいと私は思います!

投稿: まじょ→きりりさん | 2006/10/29 17:12

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