『各務原氏の逆説』 氷川透
| 各務原氏の逆説 著者:氷川 透 |
困ったときにぼくが頼るのは、各務原氏である。
各務原氏はぼくらの高校の用務員であり、カウンセラーでもある。
殺人事件が起こっても、困ったぼくが行くのは各務原氏のところなんだ。
氷川透氏の新刊『各務原氏の逆説3(仮)』がようやく発売の運びとなりましたので、シリーズ第1作目を再読してみることに致しました。
いやぁ、この「各務原氏シリーズ」はロジックが弱いね!私は「氷川透シリーズ」のこれでもかっ!と言わんばかりのくどいロジックが好きなので、ライトに書き下ろされた「各務原氏シリーズ」では満足ゆきません。
氷川透氏は『真っ暗な夜明け』第15回メフィスト賞を受賞しデビュー。論理・ロジックを駆使した若手本格ミステリ作家という位置付けなのですが…最近の作品にはデビュー当初のようなロジックが見られなくなっております。この「各務原氏シリーズ」も然り、『逆さに咲いた薔薇』然り、どうにも満足できない。ライトにしよう、ライトで行こうという策略が見え隠れ致します。どうかデビュー当時の作風に戻っていただきたい…という切なる願い。
この『各務原氏の逆説』の舞台は軽音楽部。氷川氏自らがジャズをやっていたということもあって、ジャズに対する熱い想いには深いものがあります。「氷川透シリーズ」の氷川透も同様。氷川氏の作品を読むときには、意図的にジャズをBGMにするようにしております。だって読んでいる最中に必ず聞きたくなるのだもの。私は楽器の演奏はからっきしできませんが、セッションって本当に気持ち良いんだろうなぁと、氷川氏の作品を読むと感じます。羨ましい。氷川氏のピアノを是非とも聴いてみたいと思います。
さて、ここから『各務原氏の逆説』のトリック(?)に触れます。ご注意ください。
えっと、キャラクタを誤認させることの意味がさっぱりわかりません!
最初と最後に登場する桑折亮くん。彼は=氷川透らしいのですが…だからどうした?新手のファンサービスでしょうか?登場人物表で(重要な人物が一人だけ抜けていますのでご注意ください)なんて注意書きがあって、抜けているのは物語の語り手である主人公なのですが、彼を意図的に桑折亮であると誤認させて何のメリットがあるのでしょうか?物語とは全く関係の無いところで叙述トリックをかましてどうするのでしょうか?斬新すぎて開いた口が塞がりません。深い意味があったとは思えない…。しかも『見えない人影-各務原氏の逆説』では桑折くんが常設キャラクタになってたりするし。
チェスタトンばりの逆説の紹介文を読むとなんだか涙が出てきます…。
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コメント
私も氷川透さんの作品が大好きです。
氷川さんは、わたしが推理小説を読むきっかけをくれた人です。
今では推理小説の大ファンで、最近では推理小説しか読んではいないと言ってもいいぐらい、読んでます。
氷川さんの作品は、読み続けずにはいられません。
氷川透さん最高
投稿: まいまい | 2010年12月10日 (金) 11:46