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2006/04/23

『カーの復讐』 二階堂黎人

カーの復讐 Book カーの復讐

著者:喜国 雅彦,二階堂 黎人
販売元:講談社
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古代エジプトでは死者の魂は“カー”となってその身に戻ってくると信じられていた。

そして、王家の墓を研究のために暴いた学者が何者かに狙われ始める。

果たして“カー”は本当に存在するのか?アルセーヌ・ルパンがこの謎に挑む。

ミステリ好きにとって“カー”といえばディクスン・カーですので、タイトルを見た時はてっきりディクスン・カーものの(あるいは“ばりの”)推理小説だと思っておりました。まさかアルセーヌ・ルパンものだったとは…。

さて、肝心の内容ですが、本家のアルセーヌ・ルパン(本当はリュパンの表記の方がしっくりするのだけれど)ものに則ってただただ記述が続くつまらない冒険小説になっておりました…。本家は翻訳ものの性からか、どうしてもそういった形式になってしまうものですが、そこには強いルパンの個性が存在するので楽しむことが出来ます。

でも本作はね…。起きたことがただただ描かれているだけで、そこにぐっと引き込む要素が無い。起きてる事象も隠し通路がどうしたこうしたという、想定の範囲内の出来事ばかりだし。そして、肝心なルパンの魅力を筆力から感じることができないのですね。

きっとルパンならここですごい隠し玉を持っていて、ラストにびっくりさせてくれるんんだろうなぁ…という私の期待をすべて裏切ってくれました。ある意味ルパンの変装をした別人だったのではないだろうか?と。

金庫の件がもしかしたらびっくりに相当するのかもしれませんが、ある程度想像力を持った大人なら金庫の件がストーリーにのぼった時点で、とっくに真相を看破していることでしょう。それだけで大泥棒なら私も大泥棒ですよ…。

ということで、非常に不本意だった一作。

二階堂氏は昨年、ご自分の本業ではないところでミステリ界を賑わせておりました(人の土俵で相撲をとるどころか、住んじゃったみたいな)ので、ちょっと嫌煙気分だったのもありますが…。

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