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2006/04/30

『エルの終わらない夏』 関田涙

エルの終わらない夏 Book エルの終わらない夏

著者:関田 涙
販売元:講談社
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母が亡くなり、突如現れた伯父に引き取られることとなったエル。

エルは伯父の別荘で父が失踪した謎と17年前に起こった殺人事件の謎に挑む。

そこにはエルの存在意義が隠されているから…。

『刹那の魔女の冒険』で私を激怒させました関田涙氏の新作をようやく読みました。発行から読了までに1年近く経ってしまったのは、もちろん『刹那の魔女の冒険』の悪夢が忘れられなかったからです。

関田氏は名探偵ヴィッキーシリーズで第28回メフィスト賞を受賞しデビューされました。『蜜の森の凍える女神』『七人の迷える騎士』までは女子高生探偵ヴィッキーとその弟・誠くんを主軸とした本格ものを出版していて、私結構好きだったのですが、3作目『刹那の魔女の冒険』でおもいっきりメタミステリをやらかして、一気に私の中で株を大暴落させました。ブラックマンデーと言っても等しい。

その関田氏ですが、『刹那の魔女の冒険』発行より1年以上新刊が出なかったものですから、「やっぱりね…」と思っていたのですが、この『エルの終わらない夏』で復活。やはりヴィッキーシリーズではありませんでしたが。

本作の感想としては、非現実的箇所を除けばなかなか良いミステリだと思います。ヴィッキーシリーズファンをやりとさせる少年の登場もありますし。ただ、非現実的箇所を受け入れられない人は『刹那の魔女の冒険』で私が感じたような憤りを感じることになるのでしょうね。(もう『刹那の~』についてはくどくど書くのを止めよう←自分)

カテゴリとしてはミステリというよりも、ちょっと切ない青春ものになるかもしれませんね。エルと少年の恋愛ものでもあり、エルの成長を見守るストーリーでもあり。少年(紹介文にに名前書いてあるから伏せなくても良いのですがね。少年の名前は誠くんと言います)

是非ともラストであのような決断を下したエルが誠くんと良い未来を築いていって欲しいと願っています。それがヴィッキーシリーズであのような過酷な運命を背負った誠くんへの救いです。

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