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2006/03/14

『それでも警官は微笑う』 日明恩

それでも、警官は微笑う Book それでも、警官は微笑う

著者:日明 恩
販売元:講談社
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軟派なおぼっちゃまと現場一本槍の刑事コンビが挑む違法拳銃と麻薬を取り巻く事件とは?

第25回メフィスト賞受賞作。

ずいぶんメフィスト賞らしくない作品でしたね。ノベルスじゃなくて、ハードカバーでの出版となったのも頷ける。だって、メフィスト賞好きな読者が受け入れるジャンルじゃないもの。

メフィスト賞に重い信頼を寄せる私ですが、この作品についてはまったく受け付けられませんでした。

まず、随所に見られる倫理観とか人道とかを説いた箇所に虫唾がはしる。ラストにどっと読ませるならまだしも、捲るページ捲るページで小出しにそんなもの説かれても。

凸凹コンビを主人公に持ってきたのは良いと思いますが、その二人の動きにも躍動感がないし、突然絡んでくる麻薬捜査官の方々もちょっと。視点をもう少し安定させて、どこか中心を持ってくることはできなかったのでしょうか?

しかも、銃や警察内部の説明箇所が、なにかの書物をそのまま書き写したのではないかと思うほど、説明くさいんですね。もうちょっと内容と絡めてうまく説明することはできなかったのかしら。

社会派ミステリとしても微妙、ハードボイルドとしても微妙。もちろん本格ミステリでもない。途中からかなり斜め読みをしてしまいました。こんなに読むのが苦痛だった作品は本当に久しぶりです。本を読んで、こんなに憤ったのも本当に久しぶり。

かなり辛口のレビューとなりましたが、これが正直な気持ちです…。

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