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2006/02/15

『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティ

そして誰もいなくなった Book そして誰もいなくなった

著者:アガサ クリスティー
販売元:早川書房
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インディアン島に集められた10人の男女。マザーグースの通りに発生する殺人事件。

そして最期には誰もいなくなる…。

果たしてこの殺人計画を立てたのは誰なのか?

『アクロイド殺し』に並ぶクリスティの名作。あとひとつは『オリエント急行の殺人』だと思いますが、『オリエント~』については私は否定的でございます。

この『そして誰もいなくなった』についても『アクロイド殺し』と同様に、ミステリ界に与えた影響が大きいという点が評価されます。

綾辻行人氏の『十角館の殺人』だって、この作品がなければ生まれなかったかもしれない。

クリスティはそのチャレンジ精神と執筆スピードによって“ミステリの女王”にまで上り詰めました。

古典ミステリの作家の中では、私はクリスティが一番好きです。

まだミステリは初心者で、どんな作品を読んだら良いのかわからないとお思いの方は、是非手にとってみてください。

さて、本編とは関係ないところで気になった点があります。

私が所有しているのはアフィリで表示しているクリスティ文庫版ではなくて、赤い背表紙で御馴染みのハヤカワミステリ版ですが、この解説で各務三郎氏が次のように述べています。以下、解説より抜粋。

『そして誰もいなくなった』では、読者にとって信憑性のある描写を意図的に避けている。この手法が『アクロイド殺し』で失敗し、『そして誰もいなくなった』で成功したのは…(以下省略)

何事ですか!?

私の大好きな『アクロイド殺し』がここではアンフェアだと否定されているわけですが、まぁそこに目くじらを立てるのは止めましょうか。

ただ、『アクロイド殺し』に比べて『そして誰もいなくなった』の方がキレイにまとめられているのは確かです。

それはクリスティが用意したインディアン島という舞台設定と、巧みなマザーグースの演出によるものだと感じます。

薦められて『アクロイド殺し』読んでみたけど、アンフェアでやってられないよ!という貴方。是非とも次は『そして誰もいなくなった』をお読みくださいませ。

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コメント

始めまして。読者Aと申します。
「そして誰もいなくなった」は内容もさることながら、タイトルが素晴しいと思います。
タイトル自体がネタバレでありながら、ミスディレクションにもなっているという巧妙な作品ですね。

投稿: 読者A | 2006/02/15 21:04

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アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」(清水俊二訳/ハヤカワ文庫)を読みました。 [続きを読む]

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