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2006/02/04

『クラインの壺』 岡嶋二人

クラインの壺 Book クラインの壺

著者:岡嶋 二人
販売元:講談社
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ヴァーチャルリアリティゲーム「クラインの壺」の製作に原作者として関わることになった上杉彰彦。

しかし、ゲームも製作会社もどこかがおかしい。

その秘密を暴くべく、行動を開始した上村であるが…。

決して薄い本ではありませんが、一気に読んでしまいました。

まさにクラインの壺。

まぁ、最初にクラインの壺というタイトルを見た時に、頭に浮かんだ映像はルビンの壺だったという無知振りなんですが。メビウスの輪と同理論ということで間違いはないはずなので、クラインの壺については深く考えないことにします。検索してみたけれどよくわからなかったなんて、内緒。

さて、感想。

後半の急展開が素晴らしいと感じました。主人公がとある事実に気付くのですが、前半に伏線がしっかりと張ってあって、よくぞ出てきてくれました!真相。といった感じ。

そこからラストまでの読ませ方もすごい。世界はクラインの壺の内側なのか外側なのか。どちらなのか限定させないその書き方が好きです。読者に委ねるその姿勢が。

私としては外側なんですがね。「クラインの壺」はあまりにも危険過ぎますね。

それを考える時間を与えてくれただけでも、この本を読んだ甲斐があったというものです。

あとはクラインの壺の理論自体を理解するのみだわ。

岡嶋二人氏の作品は今作と『99%の誘拐』しか読んでいないのですが、どちらもコンピュータを前面に押し出した作品でしたね。しかし、書かれた時代が90年前半ですから。驚愕です。発刊当初にこれらの作品を読んで、しっかりとイメージできたはずが無い。

たった10年ちょっとの間に、世界は随分とデジタルなものへと変貌してしまったのですね。

人間の労働力無しに世界が構築される日もすぐそこなのかもしれません。

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